3:名無しNIPPER[saga]
2015/11/28(土) 01:36:27.38 ID:vPNJbZvW0
〜〜〜〜〜〜〜
発端は、数週間前のことだ。
その日は久しぶりにプロジェクトのみんなが揃ってオフになることがわかって、事務所ではそれぞれ思い思いの休日計画を立てていた。
4:名無しNIPPER[saga]
2015/11/28(土) 01:38:01.64 ID:vPNJbZvW0
「アリス? 寒くない、ですか?」
「……寒いです。こんなに寒いとは思ってませんでした」
5:名無しNIPPER[saga]
2015/11/28(土) 01:39:00.36 ID:vPNJbZvW0
くぅ、とお腹が鳴った。
「アリス、お腹すいたんですか?」
6:名無しNIPPER[saga]
2015/11/28(土) 01:39:40.68 ID:vPNJbZvW0
お寿司というとアナスタシアさんは目を輝かせる。
「お寿司、大好き、です。回ってるし、おもしろい、です」
7:名無しNIPPER[saga]
2015/11/28(土) 01:40:36.61 ID:vPNJbZvW0
一歩踏み出したら、雪の上でずる、と滑った。うわわ、ころんじゃう。というところで、後ろから抱えられる。
「あー……新雪、結構滑ります。道路も凍って滑ります。気をつけてくださいね?」
8:名無しNIPPER[saga]
2015/11/28(土) 01:41:24.51 ID:vPNJbZvW0
寿司ネタの宝石箱というのを私は初めて見た。
軍艦巻じゃないウニ! 油の乗ったトロ! イクラ! 見てくださいエンガワかキラキラ光ってます!
9:名無しNIPPER[saga]
2015/11/28(土) 01:42:14.15 ID:vPNJbZvW0
「何かありましたっけ?」
「それは秘密、です」
10:名無しNIPPER[saga]
2015/11/28(土) 01:43:11.39 ID:vPNJbZvW0
お寿司屋さんを出たら、辺りは真っ赤だった。
夕方だからじゃなくて、もう日は落ちてるのに、もう夜なのに、空が燃えるように赤い。どうして?
11:名無しNIPPER[saga]
2015/11/28(土) 01:43:59.57 ID:vPNJbZvW0
運河に沿った道にはたくさんの人たちが集まっていた。
煉瓦作りの階段を降りればふわりと潮の匂いがして、すぐに消える。
12:名無しNIPPER[saga]
2015/11/28(土) 01:45:14.50 ID:vPNJbZvW0
ふわふわ淡く光るロウソクが海に向かって流れていく。夜の運河の上を、たくさんの星が流れていた。
私を抱きかかえて、アナスタシアさんは微笑んでいる。
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