22: ◆H0XvovGbeD/X[saga]
2015/12/15(火) 20:20:33.48 ID:RdmMo/gV0
溝呂木「この羆の作り物…先生も初めて見たんだが、とても大きくて驚いただろう?」
晴「うんうん!」コクコク
溝呂木「しかし、大袈裟に作ってあるわけじゃなく、なんとこれが実物大なんだ!」
23: ◆H0XvovGbeD/X[saga]
2015/12/15(火) 20:25:00.64 ID:RdmMo/gV0
溝呂木「コイツが民家で作物を漁っていた時、運悪く居合わせた少年と女性が最初の被害者になってしまった」
溝呂木「その他の家族は開拓作業で留守にしていて、事件が発覚するまでに少し時間が空くんだが…」
溝呂木「資料によれば、発見時に少年は首の肉を大きく抉られ、側頭部に親指大の穴が開いた状態で息絶えていたらしい」
24: ◆H0XvovGbeD/X[saga]
2015/12/15(火) 20:27:10.51 ID:RdmMo/gV0
溝呂木「実は、羆というのは執着心がとても強い動物なんだ」
溝呂木「雪の下に遺体を埋めていたのは保存食にするためだったと思われるが…」
溝呂木「それを掘り起こして持ち帰る、という行為は完全にコイツの怒りを買ってしまったんだろう」
25: ◆H0XvovGbeD/X[saga]
2015/12/15(火) 20:29:56.17 ID:RdmMo/gV0
溝呂木「その家には熊出没の報せを受けて十名が避難していたが、一人を除いて皆女子供ばかりで…」
溝呂木「中には、お腹に赤ちゃんのいるお母さんもいたんだ」
溝呂木「人間の臭いの充満したその家は、運悪く標的にされてしまったんだな」
26: ◆H0XvovGbeD/X[saga]
2015/12/15(火) 20:32:12.20 ID:RdmMo/gV0
溝呂木「うっ…うっ…すまない…あんな事を言っておきながら先生の方が泣いてしまって…」
溝呂木「だけど…犠牲になった方々の苦しみを思うと…うううっ…!」
柩「…ぼく、クマさんに対するイメージが変わっちゃいそうです」
27:名無しNIPPER[sage]
2015/12/15(火) 20:32:48.52 ID:wd+4qlQ20
タイトルで直ぐに三毛別だとわかったわ
28: ◆H0XvovGbeD/X[saga]
2015/12/15(火) 20:36:38.91 ID:RdmMo/gV0
溝呂木「ぐすっ…いやぁすまん。すっかり取り乱してしまった」
溝呂木「まぁあれだ。母は強し、って事だな!」
兎角(母は強し、か…)
29: ◆H0XvovGbeD/X[saga]
2015/12/15(火) 20:40:26.21 ID:RdmMo/gV0
溝呂木「えー…長々と話してしまったが、先生がみんなに言っておきたいのは」
溝呂木「まず、自然の大いなる力の前では人間がいかに無力かということ」
溝呂木「そして、この話の後では理不尽に思うかもしれないが…」
30: ◆H0XvovGbeD/X[saga]
2015/12/15(火) 20:43:02.56 ID:RdmMo/gV0
みんな「……」
溝呂木「え、ええっと…何か質問のある人はいるかなー?」
みんな「……」
31: ◆H0XvovGbeD/X[saga]
2015/12/15(火) 23:52:26.15 ID:RdmMo/gV0
ウ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛!!
ザシュウウッ!!
32: ◆H0XvovGbeD/X[saga]
2015/12/15(火) 23:54:33.92 ID:RdmMo/gV0
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千足「桐ケ谷っ! 森に逃げ込むぞ!」
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