過去ログ - 高垣楓『シンデレラ』
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15:名無しNIPPER[saga]
2015/12/25(金) 16:54:57.08 ID:lWDqkljoo

さらさらの銀髪をそっと撫でて、後ろの二人を見ました。

 「肇ちゃんもアーニャちゃんも。同じ事を訊かれて、考えた事があると思うの」

以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2015/12/25(金) 17:00:50.81 ID:lWDqkljoo

 「はい。このままだと今年は私がシンデレラガールまっしぐらですね」

三人の動きがぴたりと止まりました。
えーと。分かりやすく、分かりやすく。
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2015/12/25(金) 17:13:58.59 ID:lWDqkljoo

 ◇ ◇ ◇


 「あなたには魔法の素質があります。それも、私以上の」
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2015/12/25(金) 17:25:01.50 ID:lWDqkljoo
 ― = ― ≡ ― = ―

事務所へ帰る途中の車内で、完成したばかりのデモテープを聴いていました。
夢を見るという事を唄った、緩やかに流れるような優しい曲。
まだ練習の予定も立てていないのに、自然と口ずさんでしまいます。
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2015/12/25(金) 17:49:30.83 ID:lWDqkljoo

 「…………『新約シンデレラ』?」

 「文香ちゃんに勧められたんですけど……私も少し、その、思う所があって」

以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2015/12/25(金) 18:20:17.13 ID:lWDqkljoo

 「どんな本なんですか? 見覚えの無い作者さんですけど」

 「そうですね……題の通り、まさに童話のシンデレラを元にした本です」

以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2015/12/25(金) 18:39:39.06 ID:lWDqkljoo

 ◇ ◇ ◇


――あなたには、私のようになってほしくないのです。
以下略



22:名無しNIPPER[saga]
2015/12/25(金) 18:49:56.29 ID:lWDqkljoo
 ― = ― ≡ ― = ―

新盤が過去に無いペースで捌けていきます。

一世一代の大勝負と、プロデューサーはかなり強気の枚数を手配していました。
以下略



23:名無しNIPPER[saga]
2015/12/25(金) 18:50:57.28 ID:lWDqkljoo



ガラスの靴を履く事は、叶いませんでした。

以下略



24:名無しNIPPER[saga]
2015/12/25(金) 18:51:53.01 ID:lWDqkljoo

 ◇ ◇ ◇

木立がいつもより少しだけ下に見えるのを、少年は気が付いていません。
耳が風を切る音がいつもより少しだけうるさいのを、少年は気が付いていません。
以下略



25:名無しNIPPER[saga]
2015/12/25(金) 19:01:07.13 ID:lWDqkljoo
 ― = ― ≡ ― = ―

気付けば口ずさんでいました。
少女が夢を見るという事。それを乗せる夢見るようなメロディー。
プロデューサーと二人きりのホールに、緩やかなハミングがやけに大きく響きます。
以下略



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