過去ログ - 小鳥「今日は皆さんに」 ちひろ「殺し合いをしてもらいます」 2
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10: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:25:23.18 ID:T1JAYQW2o
伊織「っ……三人とも、ここでじっとしてて」

唐突にそう言って伊織は立ち上がる。
その視線は探知機に注がれており、雪歩と真美は事態を察した。
そして、その推察の通りだった。
以下略



11: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:26:02.05 ID:T1JAYQW2o
伊織は雪歩の言葉を遮り、目を真っ直ぐに見てそう言った。
雪歩は初めは迷ったようだったが、数秒その視線を見つめ返した後、
覚悟を決めたように頷いた。

伊織「……手榴弾、一つ持って行くわね」
以下略



12: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:37:06.23 ID:T1JAYQW2o
外へ出て、伊織は敵が接近してくる方向を確認する。
距離はまだ少しあるが、移動が速い。
どうやら走っているようだ。

伊織も探知機を見ながら走り、そして森と集落との境目で立ち止まる。
以下略



13: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:38:58.03 ID:T1JAYQW2o
敵二人は真っ直ぐ自分に向かって、集落に向かって、走っている。
どうする、また前と同じように音響閃光手榴弾で怯ませるか。
いや……相手はもう、「これ」が爆音と閃光を発する武器であることを知っている。
気付いた瞬間に耳と目を塞がれれば、貴重な武器を一つ無駄にしてしまうことになる。

以下略



14: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:42:04.50 ID:T1JAYQW2o
そうなって、万が一あずさ達と出会ってしまったら最悪だ。
雪歩に武器を渡しているとは言え、それも音響閃光手榴弾が一つだけ。
まして今のあずさの状態を考えれば、絶対に遭遇させてはならない。

今は敵を集落に侵入させないことが最優先。
以下略



15: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:43:23.34 ID:T1JAYQW2o
また伊織は、凛達の武器が数時間前と変わっていないことを確認した。
つまり現状、圧倒的にこちらが優位だ。
しかし伊織は気を抜くことなく、銃を構えたまま叫んだ。

伊織「今すぐ武器を捨てて、後ろを向いて伏せなさい!」
以下略



16: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:48:46.41 ID:T1JAYQW2o
つまり水瀬伊織は、自分達に明確な敵意を……いや、殺意を抱いている。
その伊織の指示に従い、武器を捨てて投降すればどうなるか。
結果は一つしかない。

だから凛は、絶対に指示に従ってはいけないと判断し、
以下略



17: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:50:11.70 ID:T1JAYQW2o
凛達の消えた辺りに向けて更にカチカチと数回引き金を引いた後、
伊織は拳銃を下ろす。
「やっぱり」、というのが伊織が最初に抱いた感想だった。

こうなるだろうとは思っていた。
以下略



18: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:52:18.50 ID:T1JAYQW2o
終わったことを考えても仕方ない。
最低限の目的は達成できたのだからそれでいい。

探知機に目を下ろす。
二つの点は今もなお、集落から離れ続けている。
以下略



19: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:54:25.52 ID:T1JAYQW2o
14:40 渋谷凛

かな子「凛ちゃん、智絵里ちゃん……!」

智絵里「か……かな子ちゃんっ……!」
以下略



20: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:55:47.43 ID:T1JAYQW2o
その瞬間、場の空気が色を変えた。
智絵里と抱き合っていたかな子も、
そっと体を離して苦しそうに表情を歪める。
凛と智絵里はその空気を感じ取り、一気に全身の血液が冷えていく感覚を覚えた。

以下略



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