過去ログ - 小鳥「今日は皆さんに」 ちひろ「殺し合いをしてもらいます」 2
1- 20
13: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:38:58.03 ID:T1JAYQW2o
敵二人は真っ直ぐ自分に向かって、集落に向かって、走っている。
どうする、また前と同じように音響閃光手榴弾で怯ませるか。
いや……相手はもう、「これ」が爆音と閃光を発する武器であることを知っている。
気付いた瞬間に耳と目を塞がれれば、貴重な武器を一つ無駄にしてしまうことになる。

以下略



14: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:42:04.50 ID:T1JAYQW2o
そうなって、万が一あずさ達と出会ってしまったら最悪だ。
雪歩に武器を渡しているとは言え、それも音響閃光手榴弾が一つだけ。
まして今のあずさの状態を考えれば、絶対に遭遇させてはならない。

今は敵を集落に侵入させないことが最優先。
以下略



15: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:43:23.34 ID:T1JAYQW2o
また伊織は、凛達の武器が数時間前と変わっていないことを確認した。
つまり現状、圧倒的にこちらが優位だ。
しかし伊織は気を抜くことなく、銃を構えたまま叫んだ。

伊織「今すぐ武器を捨てて、後ろを向いて伏せなさい!」
以下略



16: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:48:46.41 ID:T1JAYQW2o
つまり水瀬伊織は、自分達に明確な敵意を……いや、殺意を抱いている。
その伊織の指示に従い、武器を捨てて投降すればどうなるか。
結果は一つしかない。

だから凛は、絶対に指示に従ってはいけないと判断し、
以下略



17: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:50:11.70 ID:T1JAYQW2o
凛達の消えた辺りに向けて更にカチカチと数回引き金を引いた後、
伊織は拳銃を下ろす。
「やっぱり」、というのが伊織が最初に抱いた感想だった。

こうなるだろうとは思っていた。
以下略



18: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:52:18.50 ID:T1JAYQW2o
終わったことを考えても仕方ない。
最低限の目的は達成できたのだからそれでいい。

探知機に目を下ろす。
二つの点は今もなお、集落から離れ続けている。
以下略



19: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:54:25.52 ID:T1JAYQW2o
14:40 渋谷凛

かな子「凛ちゃん、智絵里ちゃん……!」

智絵里「か……かな子ちゃんっ……!」
以下略



20: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 22:55:47.43 ID:T1JAYQW2o
その瞬間、場の空気が色を変えた。
智絵里と抱き合っていたかな子も、
そっと体を離して苦しそうに表情を歪める。
凛と智絵里はその空気を感じ取り、一気に全身の血液が冷えていく感覚を覚えた。

以下略



21: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 23:03:58.36 ID:T1JAYQW2o
そうして、李衣菜は話した。
かな子から聞いた話であると前置きし、
杏のこと、未央のこと、卯月のこと、全てを話した。

智絵里は両手で口元を押さえ、話を聞くうちにその両目からは涙が溢れ出した。
以下略



22: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 23:05:38.05 ID:T1JAYQW2o
凛は耳を塞いで李衣菜の言葉を、三人の死を拒絶した。
しかし固く閉じられた両目からは、ぼろぼろと涙が溢れ出ている。

言葉では拒否しているが、凛の心は既に認めてしまっていた。
あの時自分が見た物は、本当に卯月だったのだと。
以下略



23: ◆goOkhZhHlo[saga]
2016/02/06(土) 23:07:50.30 ID:T1JAYQW2o
李衣菜「なっ……!?」

みく「り、凛ちゃん!? 何を……!」

突然の凛の行動に、皆はただ驚きの声を上げる。
以下略



866Res/360.38 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice