4:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 20:02:46.19 ID:eROB17h/0
「あ、あの――四条さん。私のを一個、あげちゃいますぅ」
結構多めに作ってきたつもりだったのに、もうお皿の上は空っぽさー。
自分の分を食べきって、物足りなさそうに指をくわえる貴音に、雪歩が一個あげた。
5:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 20:07:09.83 ID:eROB17h/0
「水瀬伊織、それは真、良き考えです!」
貴音が勢いよく立ち上がって、椅子が危うく倒れそうになった。
雪歩が慌ててそれを受け止める。
6:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 20:09:16.66 ID:eROB17h/0
人生の無駄を精算する、生涯最後の一時
――それが、ロス:タイム:ライフ
7:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 20:12:22.02 ID:eROB17h/0
うーん――今日の収録はちょっと不安さー。
ずっとレギュラーだったハム蔵といぬ美が、この回だけ急遽降板になっちゃったんだ。
新たな可能性を追求する、っていう番組プロデューサーさんの意向だって。
で、代わりに連れてこられたのが、ブラック、えぇと――何だっけ。
8:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 20:14:49.14 ID:eROB17h/0
「ちょっと様子を見てくる。くれぐれも用心するんだぞ」
そう言ってプロデューサーは、車の音がした方に走っていった。
とりあえず、自分はプロデューサーがくれたさんぴん茶を飲んで一息――。
9:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 20:18:33.90 ID:eROB17h/0
自分を乗せたADさんの車は、どんどん山の奥深くまで入っていく。
たまに話しかけても、ADさんはぎこちない愛想笑いをするだけだ。
昨日の資料を何度か見直してみるけど、池に近づいているようには思えないぞ。
10:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 20:21:36.32 ID:eROB17h/0
「うぇっ!? わっ――」
足元を見下ろすと、ずぅっと下の方にうっそうと生い茂る林――。
う、ウソでしょ――?
11:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 20:25:46.39 ID:eROB17h/0
何で落ちないんだ――?
良く見ると、自分の体を誰かが支えていて――えっ、黒子!?
12:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 20:30:13.26 ID:eROB17h/0
「えっ、えっ――!?」
突然目の前に現れたのは、数人の男の人。
黄色い、サッカーの審判っぽい服を着て、一人は笛を、他の二人は旗を持ってる。
13:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 20:33:25.19 ID:eROB17h/0
困ったような顔をして、必死に身振り手振りをする審判――っぽい人。
うー面倒だなー、直接話せばいいじゃんか!
えぇーっと――?
自分? ――うんうん、自分が?
14:名無しNIPPER[saga]
2016/02/03(水) 20:37:37.10 ID:eROB17h/0
「どういうこと? 何で死んでないんさー!?」
審判の人に突っかかると、その人は笛を小さく鳴らして電光掲示板を指差した。
赤く光る数字――4時間、28分?
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