9:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/10(水) 05:13:13.66 ID:/p0Ll9udO
「ちびぞう君!大丈夫!?」
「うん、もう平気だぞ!アンパンマンが助けてくれたんだぞう」
「もう、心配かけないでよね」
「えへへ、ごめんだぞう」
ちびぞう君は、三人に迎えられてイスに座った。
そして、僕を手招きで呼んだ。
「アンパンマン、一緒に食べよう!」
しかし、僕は遠慮することにした。
「ごめん、僕はまだパトロールが残ってるから」
「そうかぁ、残念だぞう」
「今日はありがとう、アンパンマン。とっても助かったわ」
「いえ、それじゃあ僕はこれで」
僕は手を振る四人に笑って、ちびぞう君の家から出た。
それからもしばらくは笑っていたのだけれど、僕は次第に笑顔ではなくなっていった。
まるで笑い方を忘れてしまったような、そんな気分で僕は空へと舞い上がる。
もしかしたら、風邪をひいてしまったのかもしれない。
だからこんなに落ち着かないのかもしれない。
僕はパトロールへ向かうのはやめて、パン工場へと帰ることにした。
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