過去ログ - 真「二人の幸せのために」
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7:名無しNIPPER[saga]
2016/02/11(木) 22:36:27.70 ID:n3AMBxtn0

あまりにも驚いたせいで雪歩がボクの返答を待っている事をすっかり忘れていた。当の雪歩はいつの間にか目を開いていて、今にも涙が溢れそうな瞳でボクの顔を不安げに見つめている。

雪歩が不安がってる。何か喋らなくちゃ。

以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2016/02/11(木) 22:38:56.45 ID:n3AMBxtn0

「あのね、まず、真ちゃんは私が事務所に入ったばかりで今よりもっとダメダメだった時、私を励まして、『一緒に頑張ろう。』って言ってくれたよね。それがすごく嬉しかったの。
それからもずっと不安な時や苦しい時に真ちゃんが傍にいてくれたから、私、今まで頑張ってこれたんだと思う。本当に感謝してるの。それから、真ちゃんのカッコよさも勿論大好きだし、女の子らしくしようと頑張ってるところも好き。
普段は気丈に振舞ってるけど本当は繊細で傷付きやすいところも、全部全部大好き。それからそれから……

以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2016/02/11(木) 22:40:08.80 ID:n3AMBxtn0

ふぅ、と一息ついて、「雪歩の気持ちはよく分かったよ…。じゃあ、ボクの気持ちを言うね。」と言葉を紡ぐ。

雪歩はボクの言葉の続きを固唾を飲んで待っている様だった。


10:名無しNIPPER[saga]
2016/02/11(木) 22:43:46.58 ID:n3AMBxtn0

正直、告白された今でもボクは雪歩の事をそういう目では見れていない。
でも、雪歩に告白されて素直に嬉しいと思った。告白されたのなんて生まれてはじめてだし。雪歩はとてもかわいい女の子で、性格も愛らしい。雪歩の言う“好き”とは少し違うけど、ボクも雪歩が好きなことには違いない。今は違っても、時間が経てばボクも雪歩を“好き”になれるはずだ。

それに――……。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2016/02/11(木) 22:45:54.65 ID:n3AMBxtn0

雪歩は少しの間呆然とその手を見つめていたけど、ボクと同じように、でもおそるおそる右手を伸ばしてきて、ほとんど添えるような微かな力でボクの手を握った。

「本当に……?本当にいいの…?」

以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2016/02/11(木) 22:47:55.69 ID:n3AMBxtn0

すると雪歩はボクの手を離し、突然ボクの胸に飛び込んできた。

ボクの胸元に頭を預けて抱きついたまま泣き続ける雪歩になんて言葉をかければいいのかわからず、とりあえず雪歩の背中に手を回して軽く抱き返す。そのまま子供をあやすように、ぎこちないながらも雪歩の背中をポンポンと叩いてあげた。

以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2016/02/11(木) 22:50:21.09 ID:n3AMBxtn0

「私……真ちゃんが好きで……大好きで……。でも、その気持ちを真ちゃんに伝えたら嫌われる、気持ち悪がられるに決まってるって思ってずっと言えなくて……辛かった。」

「……うん。」

以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2016/02/11(木) 22:55:03.18 ID:n3AMBxtn0


「雪歩」小さな声で呼びかける。


以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2016/02/11(木) 22:57:23.77 ID:n3AMBxtn0

付き合い始めたボク達は全てが順調にいっている様に思えた。仕事も、私生活も。


雪歩はボクと両想いになれた事で何かが吹っ切れたらしく、あらゆる仕事を積極的にこなしていった。
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2016/02/11(木) 22:58:54.93 ID:n3AMBxtn0

私生活の面では、恋人が女の子だとデートの時にスキャンダルに気を使う必要がないので気が楽だった。
ボクと雪歩はデートの時に手を繋ぐ。こんな事が人前で大っぴらにできるのもボク達が女の子同士であるが故の特権だろう。

手を繋ぐだけなら友達の時にもしていたけど、ただの友達だった時とは手の繋ぎ方が変化していた。お互いの指を絡める繋ぎ方だ。恋人繋ぎって言うんだったかな?
以下略



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