566: ◆8zklXZsAwY[saga]
2016/09/23(金) 23:01:44.81 ID:m50+y+cIO
海斗はそういってスープを飲み干した。琴吹は海斗のそっけない返答に心のなかで舌打ちし、残りを食べた。食事が終わると、砂糖とミルクもない真っ黒なコーヒーを飲みながら、琴吹はスクリーンに視線をやった。日は完全に落ちていて、かすかな光さえもその長方形から入り込んではこなかった。完璧な暗闇。琴吹は突然、自分はスクリーンの裏側にいるのだと感じた。暗闇を照らすものは、琴吹と海斗のあいだに置かれたランタン型の懐中電灯だけしかなく、このあたりの唯一の救いの光源となっていることが、琴吹を見る側から見られる側へ転倒させたと感じさせた。
琴吹「おい」
海斗「ん?」
琴吹「永井圭は亜人だろ?」
琴吹はコーヒーに視線を落としている海斗に言った。
海斗「ああ」
琴吹「それでも探すのか?」
海斗「友達だからな」
海斗の顔を上げず、琴吹に対してそっけなく答えた。そのひと言で、理由のすべてが説明できるかのような口ぶりだった。
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