過去ログ - 前川みく「ハンバーグが鳴く頃に」
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19: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/03/22(火) 11:55:46.91 ID:6MxfTFCf0
「いらっしゃいませお客様。三名様でよろしいでしょうか?」
その言葉に、隣に立つ彼女が「はい」と返事をする。
「ま、待って待って!? みく達は三人じゃなくて、二人でしょ?」
慌てて遮るみくだったが、彼女の代わりに、ウェイターが口を開いた。
「当店は、『びっくりレストラン』ですから。今のは、当店自慢のジョークでございます」
そう言って、ウェイターが軽く頭を下げる。そうして彼は、みく達について来るように促した。
どうにも腑に落ちないみくが案内された席は、店の一番奥。
すぐ横の壁に掛けられた肖像画の中では、恰幅の良い男性が首にナプキンを巻き、
手にはナイフとフォークを構えてテーブルを見下ろしていた。
なんとも、落ち着かない席である。
「それでは、こちらがメニューとなります。ご注文がお決まりになりましたら、ベルを鳴らしてお呼びください」
そうして二人にメニュー表を渡すと、ウェイターは再び店の奥へと帰っていく。店内には、みくの他に客はいない。
彼の姿が完全に見えなくなった事を確認してから、みくは対面に座る彼女に話しかけた。
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