過去ログ - 【ごちうさ】チノ「ハッピー・シュガー・ライフ」
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53: ◆FRtTimAs0A[saga]
2016/03/25(金) 23:17:36.31 ID:Nlo6ISTLo

もう。いつまでたっても変わりません。
ココアさんはそうやって私のことを子供扱いして!
……でも、甘え下手な私は、そんなココアさんの性格に感謝することもあったりします。

以下略



54: ◆FRtTimAs0A[saga]
2016/03/25(金) 23:18:17.33 ID:Nlo6ISTLo

「今日の買い物は決まってますから。はい、ココアさんは八百屋さんをお願いします」

「はーい! ちゃんと買ってきたら、帽子……」

以下略



55: ◆FRtTimAs0A[saga]
2016/03/25(金) 23:21:16.18 ID:Nlo6ISTLo
少し重くなった荷物を手に橋の前で合流して、誰もいない一軒家に二人きりで帰ります。
二階建て。木造。築何十年。夕闇の町に灯る明かりたちの中で、なんでもない小さなひとつ。小さいけれど、庭もあります。

「たっだいまー!」

以下略



56: ◆FRtTimAs0A[saga]
2016/03/25(金) 23:27:08.46 ID:Nlo6ISTLo
えーと、なんて天井を見つめるココアさん。そんなとこに書いてはありませんよ。
本当に大丈夫でしょうか? ちょっぴり、不安です。

「まず、挨拶は大事!」

以下略



57: ◆FRtTimAs0A[saga]
2016/03/25(金) 23:28:01.52 ID:Nlo6ISTLo
お小遣いはちゃんとあげてますが、それを無計画に使ってしまうのがココアさんです。
お金を手に持つと、使いたくなっちゃう性格なの! なんて言って、お小遣いを渡すと色んなものを買ってきます。買ってきてくれます。
私の部屋にあるものは、大抵がそうしたココアさんからのプレゼントなわけで。
……うれしい。
本当は布団でゴロゴロ転がりたくなるくらい、嬉しいんですよ。
以下略



58: ◆FRtTimAs0A[saga]
2016/03/25(金) 23:29:26.64 ID:Nlo6ISTLo
ぱちぱち、と寂しく手を鳴らしながら、心がぐるぐると巡るのは同じ場所です。
私は、ココアさんに隠し事をしています。
ココアさんとの『約束』を既に破ってしまっているんです。
そのことについては聞かないで欲しいと、ココアさんに『お願い』をしています。
もちろん、それがココアさんにとって、私たちにとって、良い選択だと思うからです。
以下略



59: ◆FRtTimAs0A[saga]
2016/03/25(金) 23:31:32.99 ID:Nlo6ISTLo

「この家を手に入れた方法を聞かないでください」
「二階の奥の部屋に絶対に入らないでください」

怪しすぎるお願いだけど。
以下略



60: ◆FRtTimAs0A[saga]
2016/03/25(金) 23:32:12.65 ID:Nlo6ISTLo
―――

ぎしっ、ぎしっ、ぎしっ。
階段を上って、突き当たり。
そこを右へ曲がって、奥の部屋。窓の無い部屋。
以下略



61: ◆FRtTimAs0A[saga]
2016/03/25(金) 23:36:39.16 ID:Nlo6ISTLo
部屋に入ってまず目に飛び込むのは、壁紙にべったり塗られたカーキレッド。
派手な赤だったものが、日が経つにつれて黒に近づいていきます。
赤いバラ園は、黒のバラ園へ。
床にばら撒かれているのは同じく赤く染まった本。本。本。
やだなぁ、カーペットまで染みちゃって。この部屋を元どおりに掃除するのは大変そうです。
以下略



62: ◆FRtTimAs0A[saga]
2016/03/25(金) 23:38:24.34 ID:Nlo6ISTLo
「もっと、こまかくして、すてようかな?」

どこに捨てるにしてもこの箱だと大きすぎます。誰かに見つかってしまう可能性が高いですね。
箱の蓋を開けて、ぐちゃりとしたビニール越しの感触を人差し指で確かめます。
時間が経ちすぎていて、腐敗が始まってしまっているようです。
以下略



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