過去ログ - 屋上に昇って.
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338:名無しNIPPER[saga]
2016/05/17(火) 23:33:15.85 ID:Fxr7uh8Eo

 というか本当に。
 さっさと逃げてりゃよかった、と思った。

 どう考えても巻き込まれていた。
以下略



339:名無しNIPPER[saga]
2016/05/17(火) 23:33:50.80 ID:Fxr7uh8Eo

「あ、えっと」

 沈黙を破ったのは遊馬兄だった。
 俺は彼が、どうにかしてこの空気を変えてくれるように祈った。
以下略



340:名無しNIPPER[saga]
2016/05/17(火) 23:34:31.73 ID:Fxr7uh8Eo

「いくらなんでも今のは……」

「さいてー」

以下略



341:名無しNIPPER[saga]
2016/05/17(火) 23:34:59.89 ID:Fxr7uh8Eo

「……ユリコさん、さすがにさっきのは、ちょっとひどいんじゃない?」

 諌めるみたいに、彼女はユリコさんに話しかける。

以下略



342:名無しNIPPER[saga]
2016/05/17(火) 23:35:27.48 ID:Fxr7uh8Eo

 ……あたっていた。美咲姉、遊馬兄の妹、あの夏、一緒に過ごした人。
 覚えてる。顔立ちだって声だって、覚えがある。
 でも……。

以下略



343:名無しNIPPER[saga]
2016/05/17(火) 23:36:23.69 ID:Fxr7uh8Eo



 しばらくしてから静奈姉はふてくされた顔のまま庭に戻ってきた。
 どういう会話があったのかはわからないが、彼女はやけになったように缶チューハイをあけはじめる。
以下略



344:名無しNIPPER[saga]
2016/05/17(火) 23:36:49.88 ID:Fxr7uh8Eo

 とにかくメンバーが揃ったところで、バーベキューがはじまった。
 わいわい騒ぐみんなの姿をぼんやり眺めながら、ここに今いる自分がとても不思議だと感じた。

「にぎやかですねえ」と、俺の隣に座ったるーがアップルジュースを飲みながら言う。
以下略



345:名無しNIPPER[saga]
2016/05/17(火) 23:37:16.67 ID:Fxr7uh8Eo

 そこそこの時間が流れたあと、

「もういいもん!」と急に静奈姉が立ち上がった。
 その声にびっくりして、みんな彼女に注目した。
以下略



346:名無しNIPPER[saga]
2016/05/17(火) 23:37:44.36 ID:Fxr7uh8Eo

「同情はまったくしないけど、ちょっとうらやましくはあるかなあ」

 何の話だろう、と、思わず首を傾げた。

以下略



347:名無しNIPPER[saga]
2016/05/17(火) 23:38:25.60 ID:Fxr7uh8Eo

「あ、ふたり付き合ってるんだって。聞いてない?」

 遊馬兄が止める間もなくあっさり言うと、静奈姉は茫然とした顔になる。

以下略



348:名無しNIPPER[saga]
2016/05/17(火) 23:39:18.66 ID:Fxr7uh8Eo

 そんな流れもあったけど、いつのまにか、遊馬兄と静奈姉は、
 すず姉や美咲姉、ちい姉も交えて、普通に話をするようになっていた。
 
 そうなってしまうと、場はなかなかに混乱して、俺やるーが話題に入り込む隙間もない。
以下略



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