過去ログ - 【モバマスSS】双葉杏、王さまになる
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2: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:38:53.23 ID:Anqs7Uvq0
 
※ このSSには、オリジナル設定やキャラの崩壊が含まれます。

※ また、このSSは以前建てものの、書いている途中で話を続けるのが難しくなってしまった
  『双葉杏「不労働賛歌」』のリブートになります。いわゆる、仕切り直しです。


3: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:39:41.78 ID:Anqs7Uvq0
 
 けど、この冴えない風体をしたおっさんは私の話なんてどこ吹く風。
 ポケットから装飾の入った缶を取り出すと、その中から飴玉を一つ取り出して。

「まぁ、そう言うなよ。飴でも食べて落ち着けって」
以下略



4: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:43:39.55 ID:Anqs7Uvq0
 
 プロデューサーの持つ缶の中には、宝石みたいにきらめく、色とりどりの美味しそうな塊がごろごろしてて。
 
 ごくり、と私の喉が鳴る。そんな私の反応を確認してから、
 プロデューサーは飴を自分の口に放り込むと、ころころと満足そうな顔で飴玉を転がし始めた。
以下略



5: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:44:42.75 ID:Anqs7Uvq0
 
「わ、分かった! 分かったから杏にもその飴食べさせて! 
 そんできらりにもいい加減私を下に降ろすように言ってやってよ!」

 そうなのだ。私の139センチしかない小さな体は今、同僚の諸星きらりの手によって後ろから抱きかかえられ、
以下略



6: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:45:36.18 ID:Anqs7Uvq0
 
「悪いなぁ諸星。双葉の『分かった』ほど信用のならないセリフもないからさぁ……。
 できたら出番が来るまではそのまま、コイツを見張っといて欲しいんだけど」
 
「お、鬼! 悪魔! ちひろさんでももう少し優しくしてくれるよ!」
以下略



7: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:46:43.30 ID:Anqs7Uvq0

 うぅ、私は一体何を口走ってるんだか。聞いてるプロデューサーも呆れた顔をしてたけど、
 彼はポケットから新しい飴玉を取り出すと、なおも何かを言いかけた私の口の中にそれをむぎゅ、と放り込んできた。
 
「まっ、そういうことで後はよろしく。俺もまだ、やることがあるからさ」
以下略



8: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:47:55.93 ID:Anqs7Uvq0
===

 さてさて、時は吹き荒れるアイドルブームの真っ只中。

 ちょっと見た目がよろしくて、女の子らしい愛嬌を少しでも持ち合わせていれば、
以下略



9: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:49:01.94 ID:Anqs7Uvq0
 
 「働かなくても、売れれば印税で暮らしていける」なんて旨い話にまんまと釣られてしまった私にとって、
 そんな生き馬の目を抜くように厳しい業界の現状っていうものは、まさに拷問に等しいわけで。
 
 アイドルになってからは来る日も来る日もレッスンと仕事の反復の日々。
以下略



10: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:51:07.37 ID:Anqs7Uvq0
 
 どうしてかって? 

 そんなの、私が「そこそこ以上のアイドル」として世間に受け入られて、成功を収めようとしていたからだよ。
 
以下略



11: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:52:52.56 ID:Anqs7Uvq0
 
===2.「王さま、失格になる」

 恥の多い生涯を送ってきました……なーんて。
 さっきも言ったけど、物事ってのはいつだって、思うようにはいかないんだよ。
以下略



12: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/04/11(月) 23:54:54.43 ID:Anqs7Uvq0
 
 だから私が年に似合わない、ちょっと友達よりも進んだことをするたびに、周りの大人たちは手放しで褒めてくれるわけ。

 やれ杏はあれができた、それ杏はこれもできた、
 きっとこの子は将来優秀な人間になるに違いない!……なんて。調子いいことばっか言っちゃってさ。
以下略



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