2: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 20:06:01.64 ID:jEsO6OsCO
事務所の一角で、一人の少女がソファでくつろいでいる。
正確には一人と一匹。
少女の右手には黒い爪切り。
3: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 20:30:08.77 ID:jEsO6OsCO
パチン
パチン
ガチャ
4:名無しNIPPER[sage]
2016/04/17(日) 20:36:59.21 ID:IaDinpI+0
ジマングの声で再生された
5: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 20:39:12.71 ID:jEsO6OsCO
「雪美も爪伸びてるなぁ」
「……ほんと……私も……切る………」
「切ってやるよ」
6: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 21:11:31.46 ID:jEsO6OsCO
パチン
パチン
黒い爪切りが、白い爪をキレイに切り取る。
7: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 21:44:44.80 ID:jEsO6OsCO
パチン
パチン
爪切りの音だけが響く。
8: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 21:57:11.60 ID:jEsO6OsCO
「もうちょっとだけこうしてようか」
勝ち誇ったように言う。
「うん…」
9: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 22:01:35.03 ID:jEsO6OsCO
――――――――――
雪美がプロデューサーに爪を切ってもらって以来、彼女は暇を見つけては彼にそうしてもらっていた。
彼女にとって爪は、今となっては彼と一緒に居るための切符のようなものになった。
10: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 22:37:28.16 ID:jEsO6OsCO
「あっ、そうだ雪美。 来週から俺出張だから良い子に留守番しててね」
「えっ……?」
青天の霹靂に彼女は膝の上で小さくはねた。
11: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 22:40:39.15 ID:jEsO6OsCO
「……モバP……爪………伸びてる……」
「そうか? まぁ確かにちょっと伸びてるかも」
「今度は……私が……」
12: ◆yz988L0kIg[saga]
2016/04/17(日) 22:41:18.64 ID:jEsO6OsCO
――――――――――
プロデューサーが出張にいってしまい、どんよりとした空はのように雪美は憂鬱だった。
来る月曜日のため、事務所の一室で他のキッズアイドル達と宿題と格闘していた。
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