過去ログ - 高森藍子「菜々さんへの誕生日プレゼントが思いつかない……」
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名無しNIPPER
[saga]
2016/05/15(日) 22:12:17.66 ID:5maGnF/Q0
ウサミントリビアによると、ウサミン星の1年は地球での10年に匹敵するらしい。
今、この瞬間。
菜々にとっては10秒くらいだったのかもしれないが、藍子にとっては1時間くらい見られていたように感じた。
案外、作り話ではないのかもしれない。ウサミントリビア。
やがて菜々はやれやれと息を吐いて、すっ、と離れる。
「まっ、藍子ちゃんですから。ダマされてあげましょうか!」
「ほっ……」
「…………」
「じ、じゃなくてっ、あ、ありがとうございますっ。菜々さんに信じてもらえて嬉しいです。あ、でも、私は何も隠してませんけどっ」
「……………………あの、ナナが言うのも何ですけど……もーちょっと演技力レッスンとかした方がいいんじゃありません?」
「そ、そうだっ。あの、菜々さんはお買い物をしていたんですよね? 今日の晩ご飯は何の予定ですかっ」
「……。……今日は肉じゃがを作っちゃいますよ! よければ藍子ちゃんも食べていきます? なーに、2人分も3人分もたいして代わりませんからね!」
「じゃあ、お邪魔しちゃおっかなー……」
ふっ、と目が逸れるだけで体感温度がだいぶ下がった。
額が汗塗れになっていることに気付いて、行儀が悪いながら服の袖で拭っているうちに菜々はレジの方へと向かっていってしまう。
よろめきつつも慌てて追いかけた。
立ち去る菜々が一瞬だけ未練がましい顔を見せた。
ちらり、と振り向いた先のことを考える程の余裕は、藍子にはなかった。
「さーて藍子ちゃん。夜は長いですからね。ナナに何を隠しているか、しっかり吐いてもらいますよぉ〜?」
「……み、見逃してくださいっ」
ウサミン星人代表と地球人代表の戦いは深夜23時まで繰り広げられたそうな。結果は、地球人代表の辛勝。
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