過去ログ - オフィーリア「心からお慕いしておりました」
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7: ◆d/8j7bKhKM[sage]
2016/05/18(水) 02:38:56.15 ID:pKt//rZNO
それからしばらくの間、ハムレット様とお話をしました。
彼や私の身の上話が大半でしたが、その中でも彼のお父上、デンマーク王についての話が最も多かったと思います。
「父上がこんな事をした」だとか、「こんな輩がいたから父上が黙らせた」とお父上の事をとても楽しそうに語ってくださいました。
私の方は、お父様の普段は見せない一面だとか、お兄様が近々海外へ行かれるのでその準備で忙しそうだなんて話をしました。
ハムレット様は終始笑みを浮かべながら聴いてくださっていました。

それからと言うもの、ハムレット様は時々お忍びで私に会いに来てくださいました。
私がお父様に叱られ落ち込んでいる時は慰めてくださいましたし、良い詩が書けた時には褒めてくださいました。
デンマーク王が亡くなられた時には酷く落ち込んでいらっしゃったので、私の所に来る事はないのではとも思いましたが、そんな時でも欠かさずお顔を見せてくださいました。
そのお気持ちに少しでも報いようと、努めて明るい話をしていました。
ハムレット様はいつもの様に笑って聴いてくださっていました。
ただ、彼の瞳の奥にはお父上を失った悲しみの色が強く浮かんだままでした。


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