64: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/12(日) 00:04:23.45 ID:Gx+8aCo/0
三日後、二人は待ち合わせた場所で合流して車にシャベルを二本積み、死体が埋まっている山へと車を走らせた。
車は足が付かない様にコネで手に入れた、偽名で借りたレンタカーである。
65: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/12(日) 00:04:59.02 ID:Gx+8aCo/0
有りもしない事を恐れ、わざわざ自ら危険を犯そうと言うのだ、まるで理解出来ない。
色々役に立ってもらったが、そろそろ潮時かも知れないな。
改めてそう思った運転手は、上着の内側に仕舞い込んである幅広のナイフにそっと手を添えた。
66: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/12(日) 00:05:29.91 ID:Gx+8aCo/0
まさか亡霊は本当に居るのか――??
この先で遺体を掘り返してみて、もしそこに死体がなかったら……
もしや本当に死体が這い出して動いていたら……
67: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/12(日) 00:06:17.35 ID:Gx+8aCo/0
しばらくすると見覚えのある大岩が目に入った。
何かあった時の為に、埋めた場所を忘れては困るので目印にしてた大岩だ。
あそこの岩の手前に、赤城みりあの死体は埋まっている。
68: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/13(月) 04:27:40.31 ID:3ZBpQ00o0
思わぬ驚愕に目を見開く二人。
「み、みりあちゃん…っ!!」
69: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/13(月) 04:28:49.32 ID:3ZBpQ00o0
しかし、犯行が発覚した事以上に衝撃だったのか、二人の視線は都の後ろに居る一人の少女に釘付けだった。
それに気付いた都が、
「ああ、紹介が遅れたね。 彼女は事件の捜査に協力してくれている、みりあちゃんの妹……、赤城ゆりあ君だ」
70: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/13(月) 04:29:18.19 ID:3ZBpQ00o0
その都の言葉を聞いて、プロデューサーが智絵里の方を向き、憎々しげにキッと睨みつける。
コイツだ、コイツのせいだ、俺はトリックだと気付いていたんだ、
コイツが訳の分からない事さえ言わなければ。
71: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/13(月) 04:29:46.78 ID:3ZBpQ00o0
プロデューサーが頭を悩ませている様子を見て、都が、
「君達がみりあちゃんを連れ去った事で、ご両親は深く嘆いてね…。
妹であるゆりあちゃんが同じ目に合わないように、体にマイクロチップを埋め込んだんだ。
1cm四方も無いのにGPSで探知できるすぐれ物でね、私も参考にさせて貰ったよ」
72: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/13(月) 04:30:46.17 ID:3ZBpQ00o0
都の言葉を聞いて、ワナワナと震え、視線を地面に落として俯いていたプロデューサーが、
「それでもっ……、亡霊なんてバカな話に釣られて、ノコノコとこんな所に来なければっ……」
と、呪う様に呟いた。
73: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/13(月) 04:31:16.37 ID:3ZBpQ00o0
「次にニュージェネの三人と城ヶ崎姉妹だが……、一見不可能に見えるが、
会場でみりあちゃんを殺害してと仮定するなら話は違ってくる」
「遺体を現場でバラバラに切断すれば、ニュージェネは三人で分けて、
城ヶ崎姉妹は何回にも分けて運び出せば理論的には可能だ」
74: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/13(月) 04:31:47.31 ID:3ZBpQ00o0
「そして最後に残ったのは君達だ。プロデューサーは智絵里君を抱え、智絵里君は背負われていた。
他に荷物を持った形跡もない。長時間外出していとは言え、これまた君たちにも不可能だろう」
そして、5つ目の指を折り――途中で止めた。
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