過去ログ - 吹雪「はやく辞めてくださいよ司令官」 提督「吹雪さんこそ」
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◆36ujqGfUl2
[saga]
2016/08/06(土) 13:20:27.91 ID:eHJpYtMCo
初月が目覚めたのは、自分のベッドの中だった。
「生きてる」
どうやら生き延びた。
以下略
52
:
◆36ujqGfUl2
[saga]
2016/08/06(土) 13:22:27.26 ID:eHJpYtMCo
簡単に起こったことをまとめてみれば、二人は、死を覚悟するほどに脅かされた後、異常なまでの好意を表現された、ということになる。
怖がらせた後、ほっとさせる。そういう愛情表現があることはまあ、体験したことはなくとも知ってはいた。
しかし……吹雪が行ったのは、本当にそういうものだったのか……?
されたことがわかっても、その意図がわからない。ただの愛情表現だったのか。自分達は歓迎されたのか。それとも……どうしてもその裏を探ってしまう。それほどに強烈な体験だった。
以下略
53
:
◆36ujqGfUl2
[saga]
2016/08/06(土) 13:26:05.35 ID:eHJpYtMCo
自分と親潮は、自ら虎の口に入らなければならない……。そのまま舐められるだけで済むのか、噛み砕かれるのか、あるいは丸呑みでもされるのか、わからないままに。
どうすればいいのか。
誰かに……たとえばこの鎮守府の外にいる人間や、現提督の上官に、この窮状を訴えても恐らく無意味だ。
なぜなら自分たちは吹雪に抱きつかれた後、部屋に呼び出されただけなのだから。それだけのこと。
それだけのことに宿った恐怖は、体験したものにしかわからない。
以下略
54
:
◆36ujqGfUl2
[saga]
2016/08/06(土) 13:28:00.09 ID:eHJpYtMCo
仮に脱走を試みたとしても、それを察知できない艦娘はこの鎮守府にはいない。個々の信号受信能力がどの程度のものかはわからないが、吹雪を含め、全員が何度も実戦を経験した艦娘なのだ。
彼女らに比べ、建造されて間もない自分たちの信号制御など、たかがしれている。探知を逃れることはできない。
不審な動きを捉えられるか、逃げ出した後にあっという間に捕まるかのどちらかだ。
そして、吹雪以外の艦娘も提督も、吹雪への態度からして二人の味方ではない(もちろんこれは誤解だが、至極妥当な推論ではあった)。
以下略
55
:
◆36ujqGfUl2
[saga]
2016/08/06(土) 13:29:48.20 ID:eHJpYtMCo
急に二人がかわいそうになってきたので今回はここまでにします
56
:
名無しNIPPER
[sage]
2016/08/06(土) 13:32:56.74 ID:j4VGgUgl0
新スレかと思ったらこっちに書くのね
待ってたぜぃ
57
:
名無しNIPPER
[sage]
2016/08/06(土) 14:20:01.54 ID:H/nicCVr0
おつ
58
:
名無しNIPPER
[sage]
2016/08/06(土) 14:54:28.83 ID:CqwX+vfwo
生きとったんかワレェ!
59
:
◆36ujqGfUl2
[sage saga]
2016/08/07(日) 03:15:49.61 ID:iVZ+XxqT0
ベッドで寝ていた親潮が目覚めようとしている。ゆっくりと開く、天井を見つめる、ぼんやりとした虚ろな瞳。
初月は、胸の中にたまらないものを感じる。
「私……生きてる」
「おはよう。親潮」
以下略
60
:
◆36ujqGfUl2
[sage saga]
2016/08/07(日) 03:16:39.55 ID:iVZ+XxqT0
「ああ、生きてるさ。僕も生きている」
「…………」
初月が必死に明るさを取り繕った声にも、親潮の表情は沈んだままだった。
どうすればいいのか、初月には全くわからなかった。自分が生まれてたったの8日。そのうちの7日を共に過ごしたのが彼女だ。なんとか元気づけてやりたい。
以下略
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