過去ログ - 吹雪「はやく辞めてくださいよ司令官」 提督「吹雪さんこそ」
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65: ◆36ujqGfUl2[sage saga]
2016/08/11(木) 01:21:22.50 ID:oGmpBAz/0
「まさか。だって、僕達もあの人も同じ艦娘で、女で……」
「そういった性的志向も、少なくとも人間には珍しくはないんです。……なんでこんなことを知ってるのか、私にもわかりませんけど」

 そう言って、親潮は少し皮肉気な顔になる。
 建造されたばかりの艦娘でも、その知性と能力は世界的に見ても高い教育水準をクリアしている。どの艦娘も生まれてからすぐに、提督業務の補佐、秘書艦を勤めることができる。
 この知識がどこからやってくるのかは艦娘たち自身も知らない。建造時にデータを書き込むように与えられるのか、自分たちの魂とでもいうべきものが、過去の世界から持ち込むのか。
 そんな艦娘たちの知識にも、個人差はある。親潮が語った推測は初月にとってはまったくの想像の埒外だった。

「私、あの場でそうされるんじゃないか、とすら思いました」
「そんな……」

 つとめて淡々と語る親潮の言葉は、初月の中に激しい嫌悪感を生んだ。そんなことをされたら、自分はどうなってしまうだろう。
 いや、自分はまだいい。……親潮は、目の前にいる少女は……もうすでに、彼女はこんなにも壊れそうなのに。
 親潮はわずかに顔を上げて、初月の顔へと向けた。たった一日で、いや、一時間にも満たなかった時の中で……こんな風になってしまったのに。


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