103:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 23:38:00.45 ID:MgYlpmbSo
昇降口を出て、空を見る。やはり、雨は降りそうにもない。
なんとなく、そのまま立ち止まってしまう。
104:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 23:38:56.89 ID:MgYlpmbSo
そのことに対する焦り(……なのだろうか?)に、じわじわと考える力を奪われている。
どうしてだろう? 体調がすぐれないのだろうか?
季節の変わり目だ。気温の変化も、少し激しいように感じる。
105:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 23:40:00.91 ID:MgYlpmbSo
少し休んでいるうちに、大抵の生徒はもう移動してしまったらしい。
廊下も教室も、人の姿が一気に少なくなっていた。
部活に行くなり、帰宅するなり、どこかに繰り出すなり、いろんな過ごし方がある。
106:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 23:41:56.88 ID:MgYlpmbSo
何を言おうか迷い、戸惑っているうちに、沈黙が流れる。
ひどく嫌な感じがした。
男の方が、僕から視線を離した。
107:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 23:43:08.02 ID:MgYlpmbSo
「……ごめん」
と、僕はとりあえず謝っておいた。
多少驚いたし、いくらか傷ついてもいた。
108:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 23:43:49.67 ID:MgYlpmbSo
少し歩いたとき、後ろから、「ねえ、待って」と声を掛けられた。
さっきの女子が、教室から飛び出してきた。
落ち着かないみたいに視線を揺らしながら、僕に何かを言おうとする。
109:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 23:45:01.49 ID:MgYlpmbSo
少し気になったけど、時間を置いたせいでさっきの彼の言葉が胸に重く引っかかり始めたし、
なにより僕は今は急いでいた。
「ごめん。今日用事あるから、もう行かなきゃ」
110: ◆1t9LRTPWKRYF[saga]
2016/07/17(日) 23:45:41.72 ID:MgYlpmbSo
つづく
111:名無しNIPPER[sage]
2016/07/18(月) 07:05:19.98 ID:D8D+mpgH0
おつ
112:名無しNIPPER[saga]
2016/07/21(木) 00:11:31.96 ID:g1DgvRTQo
◇
バイトが始まる十五分前には、もう店についていた。
113:名無しNIPPER[saga]
2016/07/21(木) 00:11:59.38 ID:g1DgvRTQo
一度、店長にきかれたものだった。
「碓氷はそんなに働いて、金の使い道とかどうしてるの?」
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