過去ログ - 開かない扉の前で
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78: ◆1t9LRTPWKRYF[saga]
2016/07/10(日) 01:26:44.64 ID:ZjlcYbSYo
つづく


79:名無しNIPPER[sage]
2016/07/10(日) 08:45:20.60 ID:uKyy6YTg0
おつです


80:名無しNIPPER[sage]
2016/07/10(日) 15:33:11.44 ID:vfixUbFZ0
おつ


81:名無しNIPPER[saga]
2016/07/12(火) 00:13:55.57 ID:r7ZkODrmo

 わたしたちが唖然として立ち尽くしていると、風船紳士は不意に動きを止めた。
 彼は燕尾服の内ポケットから銀色の懐中時計を取り出して時間を見た(と思う。目がないけど)。

「おや、失敬。もう時間です。私はこれにて。あんまりお酒は、飲まんがいいよ」
以下略



82:名無しNIPPER[saga]
2016/07/12(火) 00:15:37.31 ID:r7ZkODrmo

 わたしは頭を振って、落ち着こうとする。
 もう何を考えようと無駄だという気がした。

「……ケイくん、どうする?」
以下略



83:名無しNIPPER[saga]
2016/07/12(火) 00:17:19.28 ID:r7ZkODrmo

 わたしたちは噴水の広場を抜けて、風船紳士の消えていった坂を登っていった。
 その先からはぎいぎいぎいぎいと耳を覆うような音のつらなりが聞こえた。

 さっきと同じ、ゼンマイ仕掛けの子犬だった。
以下略



84:名無しNIPPER[saga]
2016/07/12(火) 00:18:56.07 ID:r7ZkODrmo

 結果から言ってしまえば、その判断は正解だったのだと思う。
 何かしらの、"それらしき"ところには辿りつけたからだ。

 でも、本当のところはどうなのだろう?
以下略



85:名無しNIPPER[saga]
2016/07/12(火) 00:20:38.50 ID:r7ZkODrmo

 坂を昇った先は、また広場のようになっていた。けれど、さっきよりもずっと広く、何もかもが大きい。
 今度は、中央近くに花壇があった。

 花壇は四つのスペースに分かれている。扇型に切り分けられた円の隙間が、裂くような石路になっていた。
以下略



86:名無しNIPPER[saga]
2016/07/12(火) 00:23:12.86 ID:r7ZkODrmo

 近付いて分かったのは、その壁に扉があること。
 その扉が、木の枝に覆われていること。

 その木の枝に隠されるように、ひとりの女の子が磔にでもされたみたいに吊るしあげられていたこと。
以下略



87:名無しNIPPER[saga]
2016/07/12(火) 00:23:44.06 ID:r7ZkODrmo

「――ああ、来てくれたの」

 と、少女は笑う。

以下略



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