865:名無しNIPPER[saga]
2017/11/11(土) 00:15:49.33 ID:Ch5AfJxSo
◇
川沿いの道をぼんやりと歩きながら、僕はこれまでのことを思い出そうとしていた。
いったい何が僕をこうしてしまったのか、それが分からないままだ。
河川敷の遊歩道を、誰かが散歩している。僕はその姿を眺めている。
街並みが昏くなっていく。
やがて、僕は自分の進む道の先に、ひとりの人間を見つける。
彼女は、待ち構えるように立っていた。
僕からは何も言わなかったし、彼女も僕のことを呼ばなかった。
それでも目を合わせて、お互いの姿を認めているのが分かる。
立っていたのは篠目あさひだった。
僕は彼女の立ち姿に、ひどくつくりものめいた気配を感じた。
その表情のひとつにさえも。
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