過去ログ - 佐久間まゆ「私の灰かぶり」
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11:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 20:37:22.17 ID:Mi73gln00
 食後にまゆは紅茶を俺はコーヒーを頼んだ。まゆとのゆっくりとした時間は心地よく、まゆに対する不安がどこかに行ってしまったような気がした。それを呼び戻したのはまゆだった。
「プロデューサーさんの不安ってなんだか分かる気がします」
「そうか?」
俺はマグカップを置いた。
「プロデューサーさんは演技するまゆが本当のまゆに見えたんでしょ?」
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 20:37:48.06 ID:Mi73gln00
水の中で息を吸っていて、空気が欲しいのに全く吸えない。
「アイより永遠の方が大事なのか?」
肺の中の空気を絞り出して最後の言葉を言おうといた。
「いいえ。まゆはプロデューサーさんと過ごす一時の方が大切だと思っています。それが密室ならという条件は付きますけど」
「アイドルに恋愛は御法度って訳か」
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 20:38:32.81 ID:Mi73gln00
「そうです。王子様がシンデレラを探したんです。ちょうどまゆが一目惚れしたあなたを探したみたいに」
まゆは俺のことを見ていた。愛おしい人を見つけた王子様のように。
「結局、シンデレラだったのはプロデューサーさんの方だったんですよぉ」
「じゃあ、よくある物語の続きみたいに俺は王子様の浮気に悩まされるってことだな」
皮肉を込めた言葉にまゆは微笑んだ。
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 20:39:14.09 ID:Mi73gln00
 まゆが主演のドラマは相当反響があった。見てる時間はなかったがすぐに次の仕事が舞い込んできて、まゆは女優としても有名になった。そしてその分俺の仕事も多くなった。引き受けるべきでない仕事をいつくか受けたのも事実だが。ようやく来た休日で家でごろごろしながらまゆのドラマを見ていた。画面越しのまゆはいじらしく、恋をして、少し抜けていて、それでいて愛する乙女だった。いつものまゆだった。俺の知っているまゆ。俺しか知らないはずのまゆがそこにいた。
「俺がシンデレラか……」
タバコを勢いよく灰皿に押しつけて、灰が宙に舞った。確かに今俺は灰かぶりだろう。少しだけ愉快な気分になった。
「そうか。じゃあ、王子様に選ばれるようにしないとな」
空になったタバコの箱は手の中で潰れた。


15:名無しNIPPER[sage]
2016/07/07(木) 20:40:33.70 ID:uZxGZWAHo
改行してはいかがか


16:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 20:40:39.25 ID:Mi73gln00
短いですが終わりです。改行……ごめんね


17:名無しNIPPER[sage]
2016/07/07(木) 20:42:38.65 ID:0eMXvCFKO
おう、乙


18:名無しNIPPER[sage]
2016/07/07(木) 20:44:38.84 ID:uZxGZWAHo

うん、でもまぁ次に活かせばいいさ


19:名無しNIPPER[sage]
2016/07/07(木) 21:01:23.19 ID:d2+VwWHko
面白かったよ


20:名無しNIPPER[sage]
2016/07/10(日) 17:50:16.13 ID:hYFd/GIhO
字数削った方いいよ


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