過去ログ - 【モバマス短編集】「貴方がくれたもの」
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1: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 02:58:42.25 ID:bJL0D4IE0

地の文注意。
拓海と加蓮の二本立てです。


4th抽選結果なんてなかった。いいね?



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2: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 02:59:28.26 ID:bJL0D4IE0
【向井拓海】

時の流れってのは残酷なもんで、

ガキの頃から野郎と遊んでるのが普通だったアタシは色々戸惑ったんだ。
以下略



3: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:00:06.83 ID:bJL0D4IE0
授業中。

ガラリと教室のドアを開けようが、今更こっちを見る奴は居ない。

先公もアタシを確認してそのまま授業を続けた。
以下略



4: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:01:02.45 ID:bJL0D4IE0
グースカと惰眠を貪っていたんだが、ひそひそ声で目が覚めた。

……聞き覚えがある。いつもの奴らだ。

「ねぇ……また来てるよ? くすくす」
以下略



5: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:06:28.37 ID:bJL0D4IE0
「なんの『お仕事』してるんだろうね?」

「さぁ? でも、ズルは使ってそうじゃない?」

「分かる。あの身体ででしょ?」
以下略



6: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:08:45.91 ID:bJL0D4IE0
適当に昼飯を済ませて教室に戻る。

アタシはいつからこんなおりこーさんになったんだよ。

あの野郎のマヌケ面が浮かんで来て無性に腹が立ってきた。
以下略



7: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:10:43.81 ID:bJL0D4IE0
「あ、アタシー、なんかそーいうの見たことあるよ」

「え、何々?」

「ほら、熱愛発覚とかしたらキモーイ人たちがやってんじゃん」
以下略



8: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:11:48.60 ID:bJL0D4IE0
「あの人じゃない? よく学校に来てる」

ピクリと肩が震えた。

いや、震わせちまった。
以下略



9: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:13:31.08 ID:bJL0D4IE0
「……もういっぺん言ってみろ」

猿どもが沈黙する。怯んでるわけじゃない。

ニヤニヤと意地悪く笑ってるだけだ。
以下略



10: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:15:00.83 ID:bJL0D4IE0
結局午後の授業は全部パス。

迎えが来るとかで生徒指導室に閉じ込められっぱなしだった。

別に悪い話じゃない。雑音が聞こえないだけで十分快適だった。
以下略



11: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:15:47.06 ID:bJL0D4IE0
「お? 拓海、先行ってるぞ。車は校門の前に止めとくからな。じゃ!」

「あ、おい!」

そんなことをいって、そそくさと走って行きやがった。
以下略



12: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:16:36.37 ID:bJL0D4IE0
「さっきの、イカしてたじゃん。特攻隊長なんだって?」

「元、な。用がねぇなら行くぞ」

「だから待ちなって」
以下略



13: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:17:40.61 ID:bJL0D4IE0
美嘉ファンとしょうもない話をしながら歩いていると、見慣れた車が目の前に止まった。

どうやら時間のようだ。少しだけこの時間が名残惜しかった。

「迎えみたいだね。明日も学校来る?」
以下略



14: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:19:14.96 ID:bJL0D4IE0
車に乗り込んで窓から外を眺める。

夕焼けがアスファルトをオレンジ色に染め上げていた。

「青春……か」
以下略



15:名無しNIPPER[sage]
2016/07/11(月) 03:23:59.66 ID:dD+z5vqNo
そうそう、こういうのでいいんだよ


16: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:24:40.36 ID:bJL0D4IE0
【北条加蓮】

お洗濯物を取り込んで一息。

入れておいた緑茶と紗枝ちゃんからもらったお煎餅で3時のおやつ。
以下略



17: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:25:52.31 ID:bJL0D4IE0
『アイドルだった頃に戻りたいか?』なんて、今でもあの人は言うけど、正直本当に悩んじゃう。

あの頃の凛や奈緒に会いたいって気持ちもあるし、

幸せな今に帰れなくなるかもとか思っちゃうと、首を縦には振れない。
以下略



18: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:27:05.51 ID:bJL0D4IE0
お気に入りの服を着て、お気に入りのネイルをして、事務所に向かう。

別に用があるわけじゃない。

もうアイドルも引退しちゃって、今はフリーランスでネイルの仕事をしてるだけ。
以下略



19: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:27:59.47 ID:bJL0D4IE0
事務所に来るのも久しぶり。

さっきから通り過ぎていく子たちに見覚えがない。

すっかり世代交代って奴かな。なんだか寂しくなってきちゃった。
以下略



20: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:29:29.61 ID:bJL0D4IE0
「あら……加蓮ちゃん?」

懐かしい顔に会った。

結婚式以来かな? あの頃と同じように、黄緑色のスーツに身を包んでいる。
以下略



21: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:30:09.37 ID:bJL0D4IE0
「事務所、大きくなったね。知らない子ばっかり」

「そうですね。相変わらずあなたの旦那さんが頑張ってますよ」

「ちひろさんがこき使ってるんじゃないの?」
以下略



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