過去ログ - モバP「一ノ瀬志希の策略とはなにか!」
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1:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 10:40:56.47 ID:I6I8dqE4O
01

従妹が帰ってくる。
確かに母は、いまそう言った。

「……まじ?」

「まじもまじよ」

電話口の母の声は、やけに張りがあった。
そういえば、母は彼女をいたく気に入っていたのだ。

「なんかねぇ、あっちでの暮らしに飽きたんだって。やる事やったし、もう学ぶところはないみたい」

その光景は容易に想像がつく。
なんなら最後は、その道の権威を論破する様まで見えるようだ。

「つっても、まだ二年ちょい前くらいだよね。予定だと四年じゃないっけ」

そう疑問を投げかけると、電話口で、んー、と唸る声が聞こえ、結局は

「わかんない、あっちだと飛び級とかあるし、それ使ったんじゃない?」

と、母は言った。
しかしなるほど、それもまた想像がつく。
案外、母の予想は当たっているのやもしれない。


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2:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 10:53:18.85 ID:I6I8dqE4O
「それでね」

さて、俺が事情を飲み込めたと見るや、母は追撃するように、さながら早回しのように話し始めた。

「帰ってくるはいいんだけど、いま私の妹夫婦、つまりあの子の両親ね、海外にいるのよ。
以下略



3:名無しNIPPER[sage]
2016/07/17(日) 10:57:46.33 ID:gvmVgB56o
従妹の志希にゃんとか滾るに決まってる


4:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 10:58:28.64 ID:I6I8dqE4O
「母さんは預かれないの?つーか、おばさんの家に一人でいればよくない?」

「本人たっての希望で、東京がいいみたい。というかほら、最近物騒じゃない。女の子ひとりっていうのもねぇ。それで、あんたあの子と仲よかったじゃない?」

随分と甘いなと思いながら、俺はある想像をしていた。
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 10:59:29.77 ID:I6I8dqE4O
02

その後、彼女はそれに納得しているのか、ときくと、むしろ本人たっての希望だそうだ。
つまり、東京どころか、俺のうちに泊まる事まで、最初から彼女は考えていた。
男と二人暮らしをしたいとは、変わった奴だが、恐らく経済的事情だろう。
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 11:01:22.35 ID:I6I8dqE4O
03

俺と一ノ瀬志希は、従兄妹にしては仲がよかった方だろう。
もともと、家があまり離れていないのもあって、一ノ瀬はよく我が家に来ていた。
自由奔放な奴で、面倒を見るのは大変だったが、不思議と嫌ではなかった。
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 11:03:48.45 ID:I6I8dqE4O
04

どうやらこいつの人の匂いを嗅ぐ癖は変わっていないらしい。
しかし、そこが変わっていないと、俺の知っている、一ノ瀬志希のパーソナリティが、一年半前と少しも変わらないような気がして、 僅かな安堵感も覚えた。
この先暫く共に生活するのに、気が合わないなんていうのは最悪だ。
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 11:04:40.45 ID:I6I8dqE4O
「周りもあるんだからひっつくのやめろ。行くぞ、スーツケースよこせ」

「んー、相変わらずの照れ具合」

「おまえこのまま置いてくぞ」
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 11:06:47.94 ID:I6I8dqE4O
05

車のトランクにスーツケースを詰め込む。
残念ながら俺に甲斐性はないので、この車はレンタカーだ。
そのため、傷をつけないように、恐る恐る左ドアを開け、一ノ瀬を促す。
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 11:09:07.10 ID:I6I8dqE4O
06

暫く大通りを走り続けていると、一ノ瀬がコンビニによりたい、と言った。
本当は、レンタカーが傷つく可能性を少しでも下げるため、余計なことはしたくは無い。
しかし、俺が気をつければいい話だし、久しぶりの一ノ瀬の頼みだ。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 11:10:08.78 ID:I6I8dqE4O
一ノ瀬は、バニラソフトクリームと共に帰還した。
両手に一つずつもっていたので、ドアを開けてやる。

「はい、キミはどっちがいい?」

以下略



12:?を紅潮ってなんだよ、?を紅潮です[saga]
2016/07/17(日) 11:12:40.45 ID:I6I8dqE4O
「ねぇ、正解、知りたい?」

「は?」

「どっちがあたしの舐めた方か」
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 11:14:02.63 ID:I6I8dqE4O
07

一ノ瀬は、留学の前、すなわち俺が大学生の時に、俺の家でゲームをしながら言っていた。

『あたしの事をホントの意味で知ってる人って少ないんだよね』
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 11:15:29.77 ID:I6I8dqE4O
08

自宅付近のレンタカーショップに、車を返却し、スーツケースを押して家へと向かう。

「言っておくけど、すげー狭いぞ」
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 11:16:34.17 ID:I6I8dqE4O
「おっつかれー!いやー、大丈夫だった?」

「おかげさまで乳酸パンパンだよ」

「ところで、鍵はー?」
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 11:18:45.67 ID:I6I8dqE4O
09

「それで、なんでこんな早く帰ってきたんだよ」

どん兵衛の麺を啜り、飲み込む。
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 11:20:21.55 ID:I6I8dqE4O
「キミは」

言って、汁を一口啜る。
ふぅ、と息を吐いて、一ノ瀬は続ける。

以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 11:21:26.19 ID:I6I8dqE4O
「はい、お茶だよー」

「おう」

「なーんか湿っぽくなっちゃったねー。ま、キミはいつも通り接してくれればいいから。それがあたしにとってもいいことだし」
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 11:24:16.79 ID:I6I8dqE4O
「それは嬉しいんだ。なんせキミだけだからね」

「けど」

「キミはあたしだけじゃないんだよねー」
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 11:28:00.81 ID:I6I8dqE4O





以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2016/07/17(日) 11:31:10.16 ID:I6I8dqE4O
終わり

反省点はモバPにいっさいのプロデューサー要素がない事です


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