過去ログ - 【俺ガイルSS】かくして、彼と彼女の放課後は過ぎ去っていく
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◆.XibMUKIvI
[saga]
2016/07/19(火) 00:22:29.16 ID:CoRvTqH/0
うまいこと返したつもりなのか、したり顔でにっこり目を細める一色を見つめる。こいつの気持ちねぇ……。
「あれだろ? 荷物が多そうだから人手が欲しいんだろ」
「んー……まぁそういうことにしといてあげましょう」
「なんでそこは濁すんだよ」
「先輩は国語は得意でも、やっぱりこっちは苦手みたいですね」
「こっちってどっちだよ……悪かったな」
それ以外の理由など思いつかない。
感情の表層的な理解はできる。言葉を聞いて表情を見て、それらを記号化してパズルのように組み合わせる。ただ、それは表に出るからわかるのだ。見えないものを理解するのは酷く難しい。なによりも、わかった気になるのが一番恐ろしい。
一色はふるふると顔を横に振ると、にこりと笑んでぽんぽんと俺の肩を叩いた。
「まあまあ難しく考えずに。小一時間買い物に付き合ってくれればいいですから。終わったら予備校に行ってもよし。わたしと放課後デートしてもよし、ですよ!」
「何がよしだ、何が」
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