54: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/27(水) 00:51:36.26 ID:JY7Hx0GQ0
卯月「空を見ている人たちがどう考えるのかはわからないです。ないのと同じだよ、って言うかもしれません。一生懸命探してくれるのかもしれません」
卯月「でも、もしも私がその星だったなら……きっと、もっと頑張ろう、輝こうって思う気がします。ううん、思います」
55: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/27(水) 00:52:20.47 ID:JY7Hx0GQ0
……格の違いを見せつけられた気がした。
同じ質問をされたとき、私はそれを自分に置き換えようなどとは思わなかった。自分を輝く星々に置き換えることなど。
56: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/27(水) 00:53:03.80 ID:JY7Hx0GQ0
その日も。
57: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/27(水) 00:54:24.22 ID:JY7Hx0GQ0
のあ「……何も、本当に何も、見つからなかったわ」
58: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/27(水) 00:55:30.93 ID:JY7Hx0GQ0
ちひろ「でも、見つけようとはしてくれたんですね」
優しく微笑んだ彼女は、ようやく私を見た。
59: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/27(水) 00:56:34.84 ID:JY7Hx0GQ0
ちひろ「見えなくて当然だと思いましたか? 見えなくて残念でしたか?」
ちひろ「……のあちゃんのそんな顔、初めて見れました」
60: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/27(水) 00:57:44.85 ID:JY7Hx0GQ0
ちひろ「うん、良い空ですね。雲もありません」
屋上へ続くドアを開けた彼女は、疲れを吹き飛ばすように一度大きく深呼吸をした。
61: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/27(水) 00:58:35.63 ID:JY7Hx0GQ0
ちひろ「うん、よく見えますよ、今日は」
レンズから目を離したちひろは、空を仰いでそう零した。その先に広がっているのは、昨日までと同じ何もない空だ。
62: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/27(水) 00:59:45.23 ID:JY7Hx0GQ0
私はその光景に耐えかねて、目を離し何もないはずの空を見る。
望遠鏡の先、
63: ◆Ava4NvYPnY[saga]
2016/07/27(水) 01:00:36.46 ID:JY7Hx0GQ0
ちひろ「驚きすぎて声も出ないですか? わたしも初めて見たときそうでした」
いまだに、身体中が痺れている。
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