過去ログ - 海辺の町と赤く染められた国
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162:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 17:50:40.25 ID:Yv50vCTj0
僕が奇妙な夢から目を覚ましたのは真夜中だった。

客間の布団で眠っていた僕は周りを見回す。
縁側には網戸だけが閉められており、外からリーン、リーンと鳴く虫の鳴き声が聞こえて来た。
布団から起き上がり縁側に立つと外からの月光が降り注いでいる。
以下略



163:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 17:51:45.04 ID:Yv50vCTj0
「…ねえ、ちょっと起きてくれないかな?」

尚もパンダが僕に話しかけてきた。
僕はかなりの迷いの後に、仕方なく卵を乗っける事に決めたんだ。

以下略



164:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 17:52:32.09 ID:Yv50vCTj0
彼の言葉に僕は頭を掻く。
マジか…参ったな…夢じゃねえんだ…。

「…じゃあ、いくよ」
「何が?」
以下略



165:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 17:53:18.22 ID:Yv50vCTj0
「どうしたあ!?」

別の客間に寝ていた叔父さんと叔母さんが慌てた様に僕の居る客間に入ってきた。僕も慌てて電気を付ける。

「パンダアアアアアアア!」
以下略



166:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 17:54:18.73 ID:Yv50vCTj0
叔母さんが欠伸をしながら僕に言った。
あれ…?消えた…?
僕が辺りを見回す。だが、パンダの痕跡は一切見当たらない。何もない。そこには空気があるのみ。

「…何、騒いでんだよ」
以下略



167:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 17:55:13.53 ID:Yv50vCTj0
叔父さんと叔母さんもそう言って客間へと戻って行ったのだった…。
僕は誰も居なくなった客間で一人佇み、そして思案する。
これは…あのパターンか…。どうしようか…?
僕の思案は再び牛丼を思い浮かべる。味噌汁も…付けてみるか…。
そう決断すると客間の電気の紐を引っ張り電気を消した。そして布団の上に座り込んだ。
以下略



168:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 17:56:37.94 ID:VLnMOMfy0
そしてもう一度電気を消した。彼が現れる。

「ちょ、ちょっと…」

僕は笑いながら電気をつけ、そして消す。それを三度繰り返した時にフェイントを一回入れたらパンダは間違えた。
以下略



169:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 17:57:47.51 ID:VLnMOMfy0
「…ちょっとタバコ吸って良い?」
「煙いからヤダ」
「君、凄い断るの早いね…てか、馴染むのも早いし…」

そう言ってパンダはタバコに火をつける。
以下略



170:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 17:58:23.58 ID:VLnMOMfy0
「何でも良いよ…タバコの銘柄は何?とか」

そう言ってパンダが笑った。
何そのパンダジョーク。ちっとも面白くないし少しイラってきたわ。
僕は少し思案する。パンダはジッと僕を見つめていた。
以下略



171:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 17:59:21.26 ID:VLnMOMfy0
「いや…パンダって笹食べるっしょ…」
「パンダ?!」

僕の言葉に彼が心底驚いていた。
そして少し宙を見上げて何かを考えて「…ああ」と言う言葉を発した。
以下略



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