過去ログ - 海辺の町と赤く染められた国
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196:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 18:29:56.67 ID:Yv50vCTj0
「でも、凄いよホントに」

奈緒の言葉に僕は口を閉ざした。
凄い…か。
お前の父親の方が凄い…僕はそう言いかけていた。
以下略



197:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 18:31:20.07 ID:Yv50vCTj0
あの日から全てが遠い世界に行ってしまった気がする。
あの日までは、もう少し…あと少しで届くと思っていた。
でも、それは違ったんだ。
『限界』
その文字が頭に浮かんでしまっていた。
以下略



198:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 18:32:12.73 ID:Yv50vCTj0
「…辞めちゃうの?」
「…うん?」

奈緒が僕を見つめる。

以下略



199:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 18:33:06.20 ID:Yv50vCTj0
「…それでも…辞めちゃうの…?」
「別にその為に泳いでる訳じゃねーしな」

そう言った後に、これじゃあ辞めるって言ってるのと同じだと思った。
奈緒は軽く「ふーん」と呟くが僕は海を見ていたので彼女がどんな表情をしているのか分からなかった。
以下略



200:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 18:33:52.19 ID:Yv50vCTj0
「なあ」
「んー…」

僕の言葉に奈緒は顔を埋めたまま返事をする。

以下略



201:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 18:34:36.30 ID:Yv50vCTj0
「お前、携帯弄り過ぎだろ」
「うるさいなぁ、普通でしょ」
「お前の本体かよそれ」
「はあ?」
「いや、それでお前の行動を操ってるのかと」
以下略



202:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 18:35:54.15 ID:Yv50vCTj0
「良いから!はい立って!」

僕の腕を掴んで立たせた奈緒は僕の左手を握った。
僕の鼓動が少し音を立てる。

以下略



203:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 18:36:37.30 ID:Yv50vCTj0
「…なーに、これ?」

奈緒の囁きが僕の耳をくすぐった。

「ちょっと…抱き締めたかったから」
以下略



204:1 ◆sfGsB21laoBG
2016/08/11(木) 18:37:53.29 ID:Yv50vCTj0
第三章の途中ですが一旦切ります。
読んで下さっている方々ありがとうございます。



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