過去ログ - 【モバマス】「繭になったまゆ」
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1: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:26:35.84 ID:YBWtgjpT0
むかしむかしあるところに、ちいさな国がありました。

その国には3人のお姫さまがいました。

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2: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:29:28.24 ID:YBWtgjpT0
1番下のお姫さまはののお姫さま

ひっこみじあんで、はずかしがりやさんのお姫さまです。

だから、つくえの下やタンスの中によくかくれています。
以下略



3: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:30:27.33 ID:YBWtgjpT0
まん中のお姫さまはしょうこお姫さま

しずかですが、キノコが好きで、よく山に登ってキノコをとりにいったりするくらいげんきなお姫さまです

今日も何人かの人をつれて、山へむかおうとしていました。
以下略



4: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:30:52.73 ID:YBWtgjpT0
1番上のお姫さまはまゆお姫さま

やさしくて、家事をすることが大好きなお姫さまです。

「よし、今日の夜ごはんもできました……♪ みなさんもおつかれさまです」
以下略



5: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:31:47.11 ID:YBWtgjpT0
まゆお姫さまがお城のかねを鳴らすと、みんながお城にあつまります。

遊んでいたののお姫さまたちも。

山にキノコをとりに行っていたしょうこお姫さまたちも。
以下略



6: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:32:49.15 ID:YBWtgjpT0
みんながあつまったことをかくにんし、まゆお姫さまは「いただきます」と号令をかけました。

すると、みんなが「いただきます!」と言い、ご飯を食べ始めました。

この国では、こうして夜ごはんはみんなで食べることになっています。
以下略



7: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:33:17.23 ID:YBWtgjpT0
この国はちいさな国です。

他の国と比べても人はすくないですし、ゆたかなくらしをしているとはいえません。

こうしてお城でみんなで食べているご飯だって、他の国にいけばどこでだって食べられるようなものです。
以下略



8: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:33:44.01 ID:YBWtgjpT0
ある日、3人のお姫さまにうつくしい魔女が訪ねてきました。

魔女は言いました。

「ちーっひっひっひ! 私の力を使えば、みなさんをもっとゆたかに、幸せにすることができますよ!」
以下略



9: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:34:39.53 ID:YBWtgjpT0
3人のお姫さまは話しあいます

「どうする?」

「どうするんですか?」
以下略



10: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:35:44.28 ID:YBWtgjpT0
「ふふ、こんなにたくさんのごはんをいつでもどこでも食べられるようになるんですよ!」

「ほかにもたくさんの魔法が使えるようになりますよ♪」

「さて、どうしますか?」
以下略



11: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:36:35.03 ID:YBWtgjpT0
「わかりました。それっ♪」

魔女はつえをふりました。

すると、魔女の持つつえからたくさんの星がとびだしてきました。
以下略



12: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:37:00.24 ID:YBWtgjpT0
「ま、まゆお姉さん! だ、だいじょうぶですか……!?」

ののお姫さまが白い繭に話しかけます。

「はい、だいじょうぶですけど……なんでしょう、これは……?」
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13: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:37:52.38 ID:YBWtgjpT0
けれど、魔女は笑いつづけます。

「ちーっひっひっひ! ちぃーっひっひっひ!」

それどころか、高笑いをしました。
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14: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:38:30.07 ID:YBWtgjpT0
「ど、どうしましょう……」

魔女がいなくなってしずかになった部屋に、ののお姫さまの声がひびきます。

「……ごめんなさい、まゆがもっとしっかりしていれば」
以下略



15: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:39:17.27 ID:YBWtgjpT0
「……あ」

ののお姫さまが口を開きました。

「あの……私が読む本だと、魔女の魔法とかのろいって、だいたい王子さまとか、好きな人とか、運命の人によってとかれるものなので……」
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16: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:42:03.60 ID:YBWtgjpT0
「……王子さま……好きな人……運命の人……」

「……あの人だったら」

繭の中から声がきこえます。
以下略



17: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:43:18.26 ID:YBWtgjpT0
まゆお姫さまのために、しょうこお姫さまとののお姫さまはさっそくとなりの国へとむかいました。

野原をこえて。

森をこえて。
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18: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:44:26.48 ID:YBWtgjpT0
となりの国へついた二人は、さっそく王子さまに会いに行きました。

「王子さま、まゆお姉さんをたすけてください」

「王子さま、まゆ姉さんをたすけてください」
以下略



19: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:44:53.42 ID:YBWtgjpT0
王子さまをつれて3人は来た道をもどります。

山をこえて。

森をこえて。
以下略



20: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:45:21.84 ID:YBWtgjpT0
「まゆお姉さん、もどりました……!」

3人は白い繭のところにむかいます。

「おかえりなさい」
以下略



21: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:46:18.36 ID:YBWtgjpT0
「こうして、またあなたに会えて本当にうれしい」

「……でも、顔が見えないことがかなしい」

「……どうかすがたを見せてくれませんか、まゆお姫さま」
以下略



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