5: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:31:47.11 ID:YBWtgjpT0
 まゆお姫さまがお城のかねを鳴らすと、みんながお城にあつまります。 
  
 遊んでいたののお姫さまたちも。 
  
 山にキノコをとりに行っていたしょうこお姫さまたちも。 
6: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:32:49.15 ID:YBWtgjpT0
 みんながあつまったことをかくにんし、まゆお姫さまは「いただきます」と号令をかけました。 
  
 すると、みんなが「いただきます!」と言い、ご飯を食べ始めました。 
  
 この国では、こうして夜ごはんはみんなで食べることになっています。 
7: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:33:17.23 ID:YBWtgjpT0
 この国はちいさな国です。 
  
 他の国と比べても人はすくないですし、ゆたかなくらしをしているとはいえません。 
  
 こうしてお城でみんなで食べているご飯だって、他の国にいけばどこでだって食べられるようなものです。 
8: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:33:44.01 ID:YBWtgjpT0
 ある日、3人のお姫さまにうつくしい魔女が訪ねてきました。 
  
 魔女は言いました。 
  
 「ちーっひっひっひ! 私の力を使えば、みなさんをもっとゆたかに、幸せにすることができますよ!」 
9: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:34:39.53 ID:YBWtgjpT0
 3人のお姫さまは話しあいます 
  
 「どうする?」 
  
 「どうするんですか?」 
10: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:35:44.28 ID:YBWtgjpT0
 「ふふ、こんなにたくさんのごはんをいつでもどこでも食べられるようになるんですよ!」 
  
 「ほかにもたくさんの魔法が使えるようになりますよ♪」 
  
 「さて、どうしますか?」 
11: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:36:35.03 ID:YBWtgjpT0
 「わかりました。それっ♪」 
  
 魔女はつえをふりました。 
  
 すると、魔女の持つつえからたくさんの星がとびだしてきました。 
12: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:37:00.24 ID:YBWtgjpT0
 「ま、まゆお姉さん! だ、だいじょうぶですか……!?」 
  
 ののお姫さまが白い繭に話しかけます。 
  
 「はい、だいじょうぶですけど……なんでしょう、これは……?」 
13: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:37:52.38 ID:YBWtgjpT0
 けれど、魔女は笑いつづけます。 
  
 「ちーっひっひっひ! ちぃーっひっひっひ!」 
  
 それどころか、高笑いをしました。 
14: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2016/08/14(日) 23:38:30.07 ID:YBWtgjpT0
 「ど、どうしましょう……」 
  
 魔女がいなくなってしずかになった部屋に、ののお姫さまの声がひびきます。 
  
 「……ごめんなさい、まゆがもっとしっかりしていれば」 
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