21: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/29(月) 06:51:46.75 ID:ODEI0euO0
女「男君、今まで生きてきた中で、夏の思い出ってある? 凄いところに行ったとか、衝撃的な出来事があったとかじゃなくても、なんとなくこれだけは忘れられないなって思い出」
中心街のショッピングモールの小窓に展示された洋服をまじまじと見つめながら女は言った。
男「んー……。鮮明に覚えてるわけじゃないけど、そういう思い出はあるよ。ずっと昔の話だけど」
女「そっか。私もあるよ、忘れられない思い出。この前君に言った、私に手を差し伸べてくれた人のことだけどね」
男「そっか、いい思い出だろうな。人間の美しさとやらを説いてくれる小学生なんて今のご時世滅多にいたもんじゃねぇからな」
女「そうだね。多分あの人自信も必死だったんだろうと思う」
男「ふーん。ところで、こうやって街をぶらついてる俺たちを男Aが見かけたら、どうすんの」
女「それはその時に考える」
男「気になったんだけど、なんで男Aはお前をそんなに俺から守ろうとするんだろうな。俺の過去の行いがあってのことだっていうのはなんとなく理解できるんだけど、知り合って間もないお前にそんなにこだわる必要あるのかなって」
女「知り合って間もなくないよ。昔会ってるもん」
男「あー。そういうことか。そりゃそうか幼馴染みたいなやつが、仲間を裏切って女を男性不信に陥らせたような男とつるんでたんじゃ心配だもんな」
女はふふっと笑った。
女「男君の中にまた立ち入れたみたいだね。自分から過去の話した」
男は軽く舌打ちをした。
男「なーんか、誘導尋問みたいだなこれ。面白くない」
女「まぁまぁ、そう怒らないでよ。次どこ行きたい?」
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