23: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/29(月) 07:08:59.32 ID:ODEI0euO0
夕暮れが街並みを染めはじめると、辺りには次第に静寂が訪れ始めた。廃れた地元の公園のベンチに腰掛ける二人。服の内側からジワリと滲む汗と、心地の良い風。夏の夕暮れを男は直に感じていた。
男「なんか、懐かしいなこの感じ。夏の夕方に友達とベンチで話すなんてもう一生ないと思ってた」
女「友達……?」
男はしまったと思った。心を閉ざすと決めていたのに、気づけば女に心を開いてしまっていた。
男「いや、あの、友達っていうのは語弊があったな。友達みたいなっていうか、知り合いっていうか」
女「友達でいいじゃない」
男「いや、人間は嫌いだ」
女「ほんきで人間に心を開くのが怖いの? だから心を閉ざすの?」
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