24: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/29(月) 07:18:20.79 ID:ODEI0euO0
寝て起きたらまた来ます
25:名無しNIPPER[sage]
2016/08/29(月) 09:01:09.78 ID:CDqkU+020
おはよう
起きて
26: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/31(水) 01:42:03.85 ID:ryABOIXv0
男「俺の過去の話は全部知ってるのか」
女「うん。大体聞いたよ。君は最低だって思った」
男「そっかり俺はあのとき最低なことをした。それは時間が経ったいまでも変わらない」
27: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/31(水) 01:47:45.54 ID:ryABOIXv0
男「……」
次第に辺りの街灯がぽつりぽつりと明かりを灯し始めた。依然として公園は閑散としていた。
女「……」
28: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/31(水) 02:02:15.64 ID:ryABOIXv0
その日からの夏休みは特に変わり映えのないものだった。女が男の家に訪れることもなかった。迫ってくる新学期に向けて、積もりに積もっている課題を消費することが、男の夏休みの過ごし方であった。無心で作業を行うことによって、自分への嫌悪や葛藤を紛らわすことができたし、現実から遠ざかれるような気がした。
生き生きと緑の外装に光沢を放っていた葉は、秋を感じさせる色合いへと衣替えを始め、長いようで短い夏休みはとうとう終わりを迎えた。肌寒い風を肌で感じながら、高校生はせっせと学校に通い始めた。
女「やあ。この前会ったときは煮えるんじゃないかってくらい暑かったのに、気づいたらもう肌寒くなってきたねー」
29: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/31(水) 02:14:00.35 ID:ryABOIXv0
男はほっとした。あの日以来一度も顔を合わせてなかったし、あの日の別れ方はなんとなく尾を引きそうだったが、思っていたよりも自然に女と会話ができたからだ。こころなしか、女もそのことで満足気な表情をしている気がした。
男「学校近づいてきたら、俺から離れろよな。男Aが心配するぞ」
30: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/31(水) 02:18:54.57 ID:ryABOIXv0
登校の時の女との会話以外、その日学校で男が誰かと会話することはなかった。女も気を使ってか、学校にいるときは話しかけて来なかった。
放課後、下駄箱をあとにしようとした時に、男は後ろから呼び止められた。男A、男B、女Aの三人が横に並ぶようにして佇んでいた。
男「ど、どうしたんだ」
31: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/31(水) 02:28:14.70 ID:ryABOIXv0
この三人とは、小学生の頃から知り合いである。それだけでなく、例の一件があるまでは中学生になっても毎日のように一緒にいたような仲だった。この中の誰かに会うだけで気分が良かったし、高揚感があった。なにをするわけでもないような遊びでも、四人ならなんでも楽しく感じた。生涯手放したくない仲間たちだと、男は心の底から思っていた。しかし、今は顔を合わせるだけで、自己嫌悪感といたたまれない気持ちで胸が張り裂けそうになる。本音を言ってしまえば、会いたくないという素直な表現が正しいだろう。
四人とも無言のまま足だけが動き続けていた。無心で歩みを進めていると、辺りは見覚えのある景色になっていた。幽霊公園の目の前だった。
32: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/31(水) 02:34:21.43 ID:ryABOIXv0
昔は、どんなに真面目な話をするときもどんな遊びをするときでもここに集まっていた。この幽霊公園に足を運ぶたびに、男の脳裏には過去の思い出がくっついて離れなくなる。
四人とも口を開かないままベンチに腰をかけた。
男B「俺たちさー、男と話がしたくてさ。ずっとお前と話したいことがあったんだよ。中学生2年生の冬から、俺たちの時間だけとまってただろ」
33: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/31(水) 02:38:28.09 ID:ryABOIXv0
全てを話せば、自分は解き放たれるのだろうか、三人は納得するのだろうか。何から話せば良いのか、どんな言葉を紡いだらいいのか、不意に男の頭の中は整理が追いつかなくなっていた。
男A「なぁ! 黙ってないで俺らに話せよ、お前のこと」
男B「俺は未だに信じられないんだよ、お前がいきなりあんなことするなんて」
34: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/31(水) 02:50:01.09 ID:ryABOIXv0
男B「あんなことしただけじゃなくて、なんかお前自身も変わっちゃったよな。なにがあったのか俺は知りたい。全部を教えてくれよ」
男A「最近までお前とは縁を切ったつもりでいた。でも、俺はお前を昔から知ってる。男ってやつは優しいんだよ、俺の中では」
女「私もそう思う。だから、だからこそ男がよくわからないよ」
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