過去ログ - 女「今の君を教えてよ」
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28: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/31(水) 02:02:15.64 ID:ryABOIXv0
その日からの夏休みは特に変わり映えのないものだった。女が男の家に訪れることもなかった。迫ってくる新学期に向けて、積もりに積もっている課題を消費することが、男の夏休みの過ごし方であった。無心で作業を行うことによって、自分への嫌悪や葛藤を紛らわすことができたし、現実から遠ざかれるような気がした。
生き生きと緑の外装に光沢を放っていた葉は、秋を感じさせる色合いへと衣替えを始め、長いようで短い夏休みはとうとう終わりを迎えた。肌寒い風を肌で感じながら、高校生はせっせと学校に通い始めた。

女「やあ。この前会ったときは煮えるんじゃないかってくらい暑かったのに、気づいたらもう肌寒くなってきたねー」

女だ。あの一夏の思い出以来、男は一度も顔を合わせていなかったが、家が隣なので嫌でも登校途中に遭遇するのだ。

男「よう。久しぶりだななんか。ちょっと寒いかも」

女「宿題終わったー? 私終わってないんだけど」

男「もちろん。終わってないのにそんなに嬉しそうに言うな。怒られるぞ」

女「えー。男君手伝ってよ、あとちょっとで終わるからさー」

男「むり。ていうかもう今日提出だろーが」





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