39: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/31(水) 15:32:06.02 ID:ryABOIXv0
女「君の帰りを待ってたんだよ、男君」
女はなぜだか得意げな顔でにやりと笑った。
男「待ってた、って……。俺が帰る時間なんてわかんないのによく待ってたな。それなら自分の家で待ってればよかったのに」
女「うーん。確かにほとんど君の家と隣の家だから、それもできた。でもね、なんか今日帰ってくる君にすぐに伝えたいことがあったんだ」
男「伝えたいこと? ってなんだ」
きっと女は、俺が放課後普通に帰ってくると思ってその時間から待っていた。単純に計算すると五時間は待っていたことになる。もちろん食事の際は家に戻ったのだろうが、それにしても長時間だ。
女「うん、それはね。−−あっ、まって」
女は大事なことを忘れていたと言わんばかりの顔をした。そして続けた。
女「いまから私が君に伝えることは、心を無にして聞いてほしいんだ。君の心が開かないとか、私が人間に手を差し伸べるとか、そういうことは何も考えないで、純粋に聞いてほしい」
女があまりにも男のことを真摯に見つめながら話すので、なんとなく圧倒されてしまった。
男「わ、わかった。んで、なんだ」
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