42: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/08/31(水) 17:01:17.98 ID:ryABOIXv0
男「……いまのお前の言葉には、なんの?いつわりもないんだっけか」
女「うん。そうだよ。私は君のことが好きだから恋人になりたいっていう言葉を素直に伝えたいだけだから」
男「そうか。返事はまた明日でもいいか? 一晩考えさせてほしい」
43: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/01(木) 08:36:04.80 ID:XVWJn+2bO
次の日、男は学校に行くのが少し憂鬱だった。女と顔をあわせるのが少し気まずい、と思った。それに、男Aたちとも会うのが億劫だった。とは言っても、時間とは止まってはくれないもので、そんなことを考えているうちに教室まで足を運んでいた。
男(女、まだ来てないな……。具合悪いのかな)
その日結局女は学校を欠席した。自分せいかもしれない、と男は自分を責めた。
44: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/01(木) 09:48:40.10 ID:miKWXUImO
女の顔をよくみると、目が腫れているのがわかった。
男「そうか。泣いてたのか?」
女「うん……。なんとなくセンチメンタルになっちゃってさ。こんな顔だし学校行きたくなかったのもあるかも」
45: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/01(木) 23:28:23.51 ID:29FmT/vz0
女「私ね、憧れの人を、人生に光をくれた人を探してこっちに戻ってきたの」
男「そうなのか。そいつは見つかったのか」
女「ううん。見つからない。追い求めて生活していくうちに、彼への恩返しをしようとしているうちに、今の君を好きになってた。未完成で不安定な君にたまらなく惹かれてた」
46: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/01(木) 23:39:28.40 ID:29FmT/vz0
黄昏の時間、夕日は水平線の向こうへ姿を消し始め、世界は光と闇の絶妙なバランスを取り始めた。校舎の屋上に三人の影は、次第に景色に溶け込んできている。
男A「……もうさ、腹割ってみんなで話して全部終わらせようぜ」
男B「なんの話かよくわかんない」
47: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/02(金) 00:05:00.49 ID:mKM5ry+W0
男は、自分の過去を振り返りながら、一つ一つ語り始めた。
男「あの頃の俺は、八方美人で誰に対しても同じような態度で接してた。誰とでも仲良くなりたいし、それが楽しいことだと思っていた。それを気に入らなかったのか、中学二年生のとき、クラスメイトの女にはっきり言われた。お前のことが嫌いだと」
女「女Bさんのことだね」
48: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/02(金) 00:09:58.62 ID:mKM5ry+W0
女「だから君は決心した」
男「そうだ。嫌がらせをするなら俺本人にしろ、とあいつに直接話をした。その直後から嫌がらせの対象は俺に変わった。でも、あいつはそれだけじゃ飽き足らず、ついに俺に脅しをかけてきた。卑劣な脅しだ」
女「不良集団を引き連れて、お前が半殺しにされるか、仲間が半殺しにされるのどっちがいい、と。でも君は前者を選んだ。仲間を守ったんだ。結果は両方決行。男の子二人は病院送り、女Aさんはレイプ未遂。君が仲間を売ったことにされて、余計なこと話したら次は殺すとまで脅された」
49: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/02(金) 00:10:49.53 ID:mKM5ry+W0
またきます
50:名無しNIPPER[sage]
2016/09/02(金) 00:12:54.47 ID:mT1+sGIm0
早く書いてくれよ
51: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/02(金) 07:36:19.18 ID:mKM5ry+W0
女「ねぇ男君。私は君のことをずっと昔から知ってる」
男君「……?」
女「覚えてないかな。昔よく五人で遊んだこと。君たち四人と一緒に私も居たこと」
52: ◆XRfrZgs14Q[saga]
2016/09/02(金) 07:43:11.26 ID:mKM5ry+W0
女「全てを知りながらも君たちを黙って見てるのはとても辛かったよ。何度も助けてあげたいって思った。でも君たち本人が変わり始めることに意味があると思ってて、だからこそなにも手出ししなかった。ーー今は、全てを終わらせることができる」
男君「全てを終わらせる?」
女「うん。君たちの仲を元どおりにして、女Bも君の前から消す」
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