6:名無しNIPPER[saga]
2016/10/04(火) 19:59:13.69 ID:6BNWGd8K0
――やっと出会えた。
三葉に『初めて』出会った時、何故か心の底からそう思ったんだ。
目と目が合った瞬間に、ドキリと跳ねた心臓。
目的地の事なんかすぐに忘れて、次の駅で降りて彼女を探した。
アテもないのに、連絡先も知らないのに、彼女も次の駅で降りる確証なんてないのに。
普通に考えれば出会える訳もないのに。
それでも、その衝動には逆らえなかった。
まるで心が体を追い越したみたいだった。
探して探して、汗だくになって、辿り着いたとある路地の階段下。
見上げれば、そこに彼女は居た。
俺は彼女を見て、彼女も俺を見た。
彼女も俺を探してくれていたんだ。
そう思うだけで、飛び跳ねたいくらい嬉しくなった。
俺は階段を登り、彼女は階段を降りていく。
一歩一歩、お互いに近づいていく。
64Res/62.61 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。