12: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/21(金) 06:27:51.60 ID:KNNRsk+y0
「あっ、ま、待ってください!」
まるでスキップでもするような軽やかさで進む彼女の後を、慌てた様子で追いかける。
全身に心地の良い夜風を感じながら、さわさわというススキの音と、虫の声に包まれて歩く二人。
そんな風に二人が進んでいると、突然プロデューサーの前を行く楓がピタリその場に立ち止まり、
「ねぇ、プロデューサー?」と言ってゆっくりとした動作で振り返った。
「どうかしましたか、楓さん」
「あの、その、実は……あれ、なんですけれど」
子供のような無邪気さを持ちながらも、常に落ち着いている彼女にしては珍しいその要領を得ない返答に、
プロデューサーが「はて?」と小さく首を傾げる。
そうして彼が目を凝らして見た道の先。
困ったような、驚いたような、そしてなぜだか少し嬉しそうな楓の指さす先に、それはあった。
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