過去ログ - 「死屍累々、全てを呑み込むこの街で」
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◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/09(水) 15:33:31.25 ID:WBahAE5V0
すっかり回復した男は、ピンク色の看板が立ち並ぶ大通りで老人を待っていました。
冷たい風がぴゅうと男の首元を通り抜けます。男は身震いしました。寒さはあまり得意ではありません。
ったく、いつまで待たせるつもりだ。男は眉間に皺を寄せて悪態を付きます。
以下略
22
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/09(水) 15:46:57.88 ID:WBahAE5V0
「おいジジイ、今日は俺の方へ行くぞ」
「ひっひっひ……何処に行くんじゃぁ?」
男は黙ってチケットを渡します。老人はわざとらしくため息をつき、ずんずんと進む男の後ろを歩いていきました。
以下略
23
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/09(水) 15:48:59.14 ID:WBahAE5V0
「!?」
煙が晴れると、そこには巨大な恐竜型のモンスターが立っていました。
二足歩行で立つ赤い体躯とその牙は、全身で自分の強さの証明をしています。
以下略
24
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/09(水) 15:51:16.99 ID:WBahAE5V0
ある夜、男は酒場で酒を飲んでいました。今日は老人は居ないようです。
酒は度数の高い蜂蜜酒(ミード)、肴はりんごと角切りベーコンをソテーしたものです。
一人で静かに飲んでいる中、どこかで聞いた事のある声が通りました。
以下略
25
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/09(水) 15:54:39.82 ID:WBahAE5V0
「散れ、ウィルオウィスプ」
男がぱちんと指を鳴らすと、青白い炎が分散して散り散りに飛んでいきます。
今回の標的は、赤髪の女だそうです。十字架の形をした魔道具を盗んだようですね。
以下略
26
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/09(水) 16:00:21.57 ID:WBahAE5V0
老朽化した壁はビスケットのように崩れ、大きな穴が出来てしまいました。
男は埃を軽く払うと、すんすんと中の臭いを嗅ぎ取ります。
(二人居るな)
以下略
27
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/09(水) 16:04:28.53 ID:WBahAE5V0
「エ〜クセレエェェエェン!! まさかもう取り返してくるとは! イェア!」
大げさなくらいに拍手をするサングラスの男は、男のごつごつとした手をがっしりと握ります。
「持ってけ泥棒! って言っても、君が泥棒を捕まえたんだっけな! ハハハ!」
以下略
28
:
名無しNIPPER
[sage]
2016/11/09(水) 16:56:19.03 ID:r07kjclEO
乙
29
:
名無しNIPPER
[sage]
2016/11/09(水) 17:17:04.90 ID:bS0N/JHy0
おつ
30
:
名無しNIPPER
2016/11/12(土) 22:00:39.46 ID:ArlH4pI70
――
「よし、準備は整ったな」
棺が並ぶ薄暗い場所で、ミゼルと呼ばれる男はそう言いました。
以下略
31
:
◆XkFHc6ejAk
[saga]
2016/11/12(土) 22:04:15.07 ID:ArlH4pI70
男は錆びた太いパイプ管が絡み合う塔で煙草を吸っていました。
辺りは機械油臭く、むわっとした不快な臭いが男の鼻に広がります。
空は相も変わらず真っ黒です。わざわざこんな場所に来る物好きは、そうそう居ないでしょう。
以下略
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