8:名無しNIPPER[saga]
2016/12/02(金) 23:27:27.52 ID:SUVwnHv40
マスター「少女さんが初めてこのお店に来たときのことを、思い出してしまいました」
少女「う。 や、やめてくださいよ」
マスター「不安げに店内を見回す様は、なんだか小動物を連想させられましたね」
少女「やめてくださいってばー……」
マスター「ふふ、そうですね。 少女さんをいじめるのはここまでにしておきましょう」
くすくすと笑いながら、マスターさんが言った。
初めて来た喫茶店はあんなおバカな経緯からで、なんて恥ずかしいことは、早く忘れたかった。
マスター「でも……今の少女さんの顔は、初めて私のコーヒーを口に含んだ時と同じ表情をしています」
少女「え」
マスター「ふふ……さて、もう結構遅い時間ですし、そろそろ帰られたほうがよろしいのでは?」
少女「あ……うーん、そうですね……」
時計を見ると、確かにいい時間だ。
この空気と時間が惜しいけど、お母さんたちを心配させるわけにもいかないし……。
少女「ですね、帰ることにします」
マスター「今日もお疲れさまでした、少女さん」
少女「マスターさんも、お疲れ様でした。 お先に失礼しますね」
マスター「はい」
少女「あ。 でも、わたしが使ったカップくらいは片付けますね」
マスター「いえいえ、大丈夫ですよ」
少女「そうですか? じゃあ、ごちそうさまでした」
マスター「お粗末様でした。 また次のバイトの時に」
少女「はい。 失礼します」
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