7:名無しNIPPER[saga]
2016/12/13(火) 02:21:05.54 ID:PFik2ZI10
さて、こちらは病弱な少女。
クリスマスだというのに寝たきりのまま、鬱憤ばかりつのらせていた。
8:名無しNIPPER[saga]
2016/12/13(火) 02:21:54.41 ID:PFik2ZI10
そこへサンタが現れる。
「こんばんは〜」
9:名無しNIPPER[saga]
2016/12/13(火) 02:22:40.33 ID:PFik2ZI10
そこで思い当たる。
そういえばサンタさんは何で来てくれたんだろう。
10:名無しNIPPER[saga]
2016/12/13(火) 02:24:53.55 ID:PFik2ZI10
サンタが話し終わると
「なるほど…今夜は一人だったんだ」
11:名無しNIPPER[saga]
2016/12/13(火) 02:25:25.54 ID:PFik2ZI10
「あ、サンタさん。私はもう充分なプレゼント貰ったからどっか他の人のとこ行ってあげて」
「またですか〜」
12:名無しNIPPER[saga]
2016/12/13(火) 02:26:08.78 ID:PFik2ZI10
金貸し屋はせっかくのイブだというのに通帳を眺めていた。
高そうなワインで口元を湿らせる。
13:名無しNIPPER[saga]
2016/12/13(火) 02:26:40.74 ID:PFik2ZI10
「こんばんは〜サンタですよ〜」
「あら、お客様?借りるならまず誓約書にサインを書いて頂いてですね」
14:名無しNIPPER[saga]
2016/12/13(火) 02:28:28.55 ID:PFik2ZI10
「お金ですか、具体的な金額で提示して頂けますか〜?」
「そうですねぇ…」
15:名無しNIPPER[saga]
2016/12/13(火) 02:29:07.18 ID:PFik2ZI10
金貸し屋は、お金のことしか頭に無かった自分が少し恥ずかしくなった。
そうだ、せっかく善意で回してくれたならそれに報いるような願いをしよう。
16:名無しNIPPER[saga]
2016/12/13(火) 02:30:05.33 ID:PFik2ZI10
「というわけで…そうですね、私よりずっと不幸な子の下に行ってくれませんか?」
「やっぱりですかぁ〜」
17:名無しNIPPER[saga]
2016/12/13(火) 02:31:13.05 ID:PFik2ZI10
その娘は、生まれつき薄幸であった。
歩けば転び、座れば椅子が壊れ、口を開けば舌を噛む、そんな人生。
18:名無しNIPPER[saga]
2016/12/13(火) 02:31:57.67 ID:PFik2ZI10
「こんばんは〜」
「……えっ?」
19:名無しNIPPER[saga]
2016/12/13(火) 02:32:40.78 ID:PFik2ZI10
「今のはおまけですので改めてお願いを〜」
「……どうしようかな」
20:名無しNIPPER[saga]
2016/12/13(火) 02:33:14.60 ID:PFik2ZI10
日付が変わり、サンタは自宅に帰ってきた。
「ただいま〜寒かったね〜ブリッツェン」
21:名無しNIPPER[saga]
2016/12/13(火) 02:34:52.79 ID:PFik2ZI10
以上です
元ネタは星新一先生の『ある夜の物語』
22:名無しNIPPER[sage]
2016/12/13(火) 03:41:53.67 ID:jDj+ZLaMo
懐かしさを感じたわ…乙
23:名無しNIPPER
2016/12/13(火) 07:22:07.70 ID:QpXDrqDoo
さりげおっぱいもんでんじゃねえよ
願い叶っただろ
24:名無しNIPPER[sage]
2016/12/13(火) 09:52:01.98 ID:Z/kHv3Rv0
乙
病弱な少女と男には、十月十日後に別の意味でプレゼント来そうだな…
25:名無しNIPPER[sage]
2016/12/14(水) 01:14:07.48 ID:yAfc5FMr0
流れるようなパイタッチの後何事もなく話進んでるのウケる
乙
26:名無しNIPPER[sage]
2016/12/16(金) 20:18:19.07 ID:nxDu9pRZO
どっかで読んだと思ったが、なるほど
おつおつ
27:名無しNIPPER[sage]
2016/12/18(日) 23:13:04.16 ID:yInbtYbzo
奪うばかりなのに金貸し屋…
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