過去ログ - 佐々木千枝「今日は特別な日だから」
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9: ◆WJfkFowgA.[sage]
2016/12/25(日) 01:06:49.17 ID:7LMOLEw2o
「ん……」

 目が覚めた俺は真っ先に時計を見る。眠りについていたのは20分くらいだったが脳も視界もリフレッシュできた。
十分とまでは言わなくても、眠気も体のダルさはすっかりなりを潜めている。そういえば20分の昼寝は効果的だ、ってテレビで見たことがあったかな。

「すぅ、すぅ……」

 一方のサンタさんの方はというと、彼女も今日のイベントが楽しみで夜更ししたのかすっかりくつろいだように眠りについている。
それでも足は正座のままで、本番前に痺れやしないか少し心配になった。

「うーん、起きろというのも悪いかな」

 イベント自体はまだ先なのでもう少し寝かしつけてもいいだろう。服がシワにならないように気をつけて千枝を横にしてあげる。
暖房が効いているとは言え流石にこの衣装のままだと風邪をひくかも知れない。探してみたけど当然毛布なんてものはなく、
ここに来るときに着ていたコートを千枝の身体に被せる。30cm以上も背の低い千枝にとっては大きいくらいの掛けふとんになってくれた。

「安心しきっちゃって、よく寝てるよ」

 俺に対する警戒心は一切感じられない無防備すぎる寝姿を見せる千枝の頬をツンと人差し指で突いてみる。ぷにっとして柔らかい。

「プロデューサーさぁん、すぅ……」

 一体夢の中で千枝は俺と何をしているんだろうか。知りたい気持ちもあるけど、女の子の夢を覗くのは御法度だ。


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