過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―5―
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◆P2J2qxwRPm2A
[saga]
2018/03/11(日) 18:37:56.18 ID:YQSvpWbd0
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中庭の休憩所でゆったりと月を眺める。少し前にここでツバキを慰めて、三人にカムイが伝えるべきだったことを、掻い摘んで伝えたのは記憶に新しい。そんな中で起きたシュヴァリエでの反乱は、三人の心を休ませてはくれなかっただろう。
「……サクラ王女、今日はぐっすりと眠れているかしら?」
反乱鎮圧の知らせが届いたのは二日ほど前、そしてカムイが無事だという知らせは昨日届いた。その時のサクラ王女の安堵した表情はとても印象に残っている。
見ている人も安心させるような穏やかさ、純粋に人のことを思い、そして誰かのために祈ることが出来る、それがサクラ王女の人間性なんだと思う。
おそらく、サクラ王女は大切な人のことを素直に思うことのできる人なのだろう。理由は要らない大切から大切なのだと。
そう考えていたら、ふと笑みがこぼれた。
サクラ王女のことを考えて笑みを零すなんて、ここに彼女たちが来た当初では考えられないことだった。思った以上に私も変わっているのだとつくづく思う。
そろそろ戻ろうと視線を屋敷へ向ける。視線の先には屋敷内へと戻るための扉が見え、そこを目指して足を進めようとしたところだった。
その扉の前に立ちつくしている影があることに気づく。それは私の存在に気づくことなく、空を見上げている。
空には月があって、その光に照らされたサクラ王女がそこにいた。彼女は一人、静かに月を眺めている。どこか儚さを覚えるそのシルエットを見つめながら、いつも一緒にいるカザハナとツバキの姿が無いことに気づく。
そう言えばこうして二人きりになるのは初めてだと、私は改める様に腰を上げて歩み寄ることにする。
しかし、歩み寄っているというのに、彼女は気づかない。どれくらいで気付くのだろうかと思って歩を進めていると、もう手の届く距離になっていて、観念したように声を掛けた。
「こんな時間にどうしたの、サクラ王女」
「え、あ、カ、カミラさん! こ、ここんばんは……」
私の声にようやくサクラ王女は行動する。ふいに声を掛けられたからか慌てて動く、そして私に背を向けた。
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