過去ログ - 鷺沢文香「燃える彼女がくれるもの」
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7: ◆i/Ay6sgovU[saga]
2017/01/12(木) 21:17:55.20 ID:xxHx5Jku0
「えっと、アイドルのことは良くわからないのですが、鷺沢さんは、デビューとか、そういうのはまだなんですかっ?」
茜が尋ねる。
そういえば、自分がまだ新米であることすら話していなかった。
「はい。というのも、私もまだ、この事務所に入って半年も経っていないのです。日野さんと同じ、"新人"と呼ばれる部類に入るのでしょう」
「え? あ、そうだったんですか! おキレイですから、てっきりもうご活躍されているのかと……!」
「ありがとうございます……。世辞だとしても、むず痒いものですね」
「せじ……?」
「あ……"お世辞"ということです。お世辞と言うのは……」
「ああ! "お世辞"ならわかりますよ! い、いえ! わかるといっても、さっきのはお世辞でもなんでもなくてですね!」
「そう……ですか」
「あ! それと!」
「?」
「私の方が年下ですから! "茜"とお呼びください!」
「は、はあ……。では、茜……さん」
「はいっ!」
心底嬉しそうに笑顔を浮かべる茜。
他人との距離の縮め方が上手いと、感心するばかりであった。
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