過去ログ - 五十鈴華「流されることのない、わたくしの汚穢」
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名無しNIPPER
[saga]
2017/01/13(金) 22:23:01.00 ID:uefm+U0co
息遣いが荒くなる。
自分を止めることができない。
こんなものがわたくしの中に入っていたことすら驚きなのに、今からわたくしは食そうとしている。
そんなこと乙女として、いや、人間として禁忌であることは十分に理解しているはずです。
それでもわたくしは今から、学園艦にも似た巨大艦船を飲み込もうとしている。
正直に流れないことを伝えればいいのでは?
でも、そんなことを言えるほど、わたくしも強くはありません。
五十鈴家としての矜持、淑やかさは崩壊する。
何より、みなさんの見る目が変わってしまうのが、恐ろしく思います。
そうなるなら、いっそのこと全ての原因である、この60cm砲弾にも勝るものをこの世から消してしまったほうがいい。
わたくしはその考えに囚われてしまいました。
もう自分を自分止めることはできない。
花を活けるための大事な手。
敵戦車を撃破するための大切な手。
それを今、わたくしは自分のもので穢そうとしている。
これほどまでにわたくしを追い詰めておいても、目の前の敵は嘲笑うように居続ける。
他に手はありません。
わたくしは覚悟を決め、右手を便器へ近づけました。
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