241: ◆SjWXMdM6SY[saga]
2017/01/25(水) 01:09:10.24 ID:2Rp7Up5uo
少し顔を反らして、まどかの震える指先が指し示す先に目を向け、見開く
そこは、間違いなくさっきまで何の変哲もない夜空だった。そのはずだったのに
再び目にした星の海には、この時期にあるはずのない綺麗に並んだ三つ星が、美しく燦然と輝いていた
242: ◆SjWXMdM6SY[saga]
2017/01/25(水) 01:09:48.32 ID:2Rp7Up5uo
どうしてオリオン座が現れたのか、そんなのわからない。もしかしたら目の前の光景は夢や幻なのかもしれない
だけど、まどかと一緒にこの思いがけない夜空を見上げられただけで私にとっては十分だった
まどか「すごく…すごく綺麗……」
243: ◆SjWXMdM6SY[saga]
2017/01/25(水) 01:10:49.20 ID:2Rp7Up5uo
何かを言おうとしていたまどかだったが、最後まで言い切ることなく途中で途切れてしまう
続きを話してくれるのをじっと待っていると、息を吐くと同時に気の抜けた甘ったるい声
ふと、気が付けばまどかの体がじわじわと暖かくなり始めていた
244: ◆SjWXMdM6SY[saga]
2017/01/25(水) 01:11:23.17 ID:2Rp7Up5uo
まどか「ね、今日はもうこのまま寝ちゃおうよ」
ほむら「このままって、まさかここで……?」
まどか「うん。今は真夏だから、風邪ひいたりはしないと思うし」
245: ◆SjWXMdM6SY[saga]
2017/01/25(水) 01:12:06.63 ID:2Rp7Up5uo
まどか「えへ……。ありがとう」
ほむら「いいの。私も…いいなって、そう思ったから」
まどか「……ほむらちゃん、ありがとう。わたしのこと…好きって言ってくれて」
246: ◆SjWXMdM6SY[saga]
2017/01/25(水) 01:13:38.12 ID:2Rp7Up5uo
幸せな寝顔を見つめていたせいか、睡魔が私にも伝染してしまったようで
眠気でうとうとしてきた私は、どうせ誰も見ていないのだから構わないだろうと大きな欠伸をひとつ
涙を拭ってから、携帯に手を伸ばして目覚まし代わりのアラームを最大音量でセットした
247: ◆SjWXMdM6SY[saga]
2017/01/25(水) 01:14:24.91 ID:2Rp7Up5uo
――――――
ほむら「ん……」
ほむら「ふぁ…あ、朝……?」
248: ◆SjWXMdM6SY[saga]
2017/01/25(水) 01:15:10.89 ID:2Rp7Up5uo
まどか「んぅ…なぁに、どうしたの……?」
ほむら「ま、まどか…ごめんなさい、起こしちゃったみたいで」
まどか「あふ……。それは全然…いいんだけど、何の音……?」
249: ◆SjWXMdM6SY[saga]
2017/01/25(水) 01:15:47.57 ID:2Rp7Up5uo
ほむら「な、何?」
まどか「うぅん、何でも。ただ、目が覚めたらほむらちゃんがいて…いいなーって」
ほむら「……そうね。まどかと一緒に寝て、起きたら眠ってるまどかがいて」
250: ◆SjWXMdM6SY[saga]
2017/01/25(水) 01:16:24.41 ID:2Rp7Up5uo
まどか「……は、恥ずかしいことしちゃったな。まだ頭がぼんやりしてて」
ほむら「今のまどか、とても可愛かったわ。思わず息が止まっちゃったもの」
まどか「も、もう……。でも、ちょっと恋人っぽいやりとりだった気がする」
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