過去ログ - 女「また混浴に来たんですか!!」
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116:名無しNIPPER[saga]
2017/02/18(土) 15:23:33.67 ID:FjDEx+7n0
親父「天国のようだった」
親父さんは、うっとりとした表情を浮かべていた。
親父「何もかもを失っていた時だった。俺は疲れ果てていた。馴染みもない冬国に命からがらたどり着き、手を差し伸べてくれる人もいるわけもなく」
117:名無しNIPPER[saga]
2017/02/18(土) 15:33:49.95 ID:FjDEx+7n0
親父「小さな民宿に泊まった。広さは四畳で、畳は全てかびていた。俺以外に宿泊者は誰もいなかった」
親父「俺はそこで数日間過ごした。好きな時間に起きて、酒を買って飲んで、寝て。ひたすらそれの繰り返しだった」
親父「所持金にも余裕がなくなってきた。俺は支払いもせずに黙って民宿を出た。どこまでも世界に嫌われてやろうと思った」
118:名無しNIPPER[saga]
2017/02/18(土) 15:43:31.00 ID:FjDEx+7n0
親父「そしてたどり着いた」
親父「こんなところに温泉があるのかと、目を疑ったよ。幻覚でも見てるんじゃないかって」
親父「もしも浸かって冷水だったら、俺はそのまま死んでしまおうと思った。そこで力尽きてしまうしかないと思った」
119:名無しNIPPER[saga]
2017/02/18(土) 16:02:28.08 ID:FjDEx+7n0
「そんなにおかしい景色ですか」
親父「俺は笑うのをやめて、凍りついた表情のまま振り返った」
親父「陽の光を浴びた女が、一糸まとわず立っていた」
120:名無しNIPPER[saga]
2017/02/18(土) 16:18:23.97 ID:FjDEx+7n0
親父「次の日、俺は痛い目に遭った」
親父「再びあの温泉に、同じ時間帯に来ていた。俺が訪れていたのは、早朝5時過ぎだった」
親父「俺は湯に浸かり続けた。誰か人の気配がするのを待った。まだバスが来るような時間帯じゃない。女が地元民ならば、観光客のこないこの時間帯に来ているんじゃないかと思った」
121:名無しNIPPER[saga]
2017/02/18(土) 16:23:59.93 ID:FjDEx+7n0
男「それから人の不幸で金を儲けて、俺と出会ったってわけだ」
女「……凄い人生ですね」
男「だろう?」
122:名無しNIPPER[saga]
2017/02/18(土) 16:31:20.19 ID:FjDEx+7n0
男「…………」
男「白鳥のように騒々しい女がいなくなったか」
男「親父さんの言う嘘つきの天女はまだどこかにいるんだろうか」
123:名無しNIPPER[saga]
2017/02/18(土) 16:46:16.94 ID:FjDEx+7n0
プリップリの食感。
外はサクサク、中はジューシー。
舌の上で蕩けるような味わい。
124:名無しNIPPER[saga]
2017/02/18(土) 16:49:22.32 ID:FjDEx+7n0
読んでくれてありがとうございます。
今日はここまでです。
参考文献
絶景混浴秘境温泉2017(MSムック) 大黒敬太 著
125:名無しNIPPER[sage]
2017/02/18(土) 17:12:30.34 ID:1jONawqro
地元が紹介されて俺歓喜
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