過去ログ - 未来人「少し先の未来で、待ってるから」
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◆zsQdVcObeg
[saga]
2017/02/04(土) 22:58:12.09 ID:VUzEAQad0
そのあと、3人が帰ってからも私は少し教室に残っていたけど、未来人はいつものように教卓の上にはいなかったし、群青色もどこにも見えなかったので、私は母の迎えを待って、そのまま帰った。
車の窓を開けて、外の空気をにおう。
あの骨が捨ててあった排水路の近くを通ったところで、小さく息を吸ってみたけど、もう何もなかった。
雑草とアスファルトの匂い。
夜、風呂に入って、匂いをリセットする。
水、というかお湯の匂いは、今でも不思議に思うのだけど、なぜかどんな色も浮かんでこない。
水が透明なように、匂いも透明。
だからなのかどうかは知らないけど、あとから私はかなりの温泉好きになる。
小学生の頃は温泉なんてあまり興味なかったけど。
風呂の湯気を思いっきり吸って、頭の中をリセットする。
そこでふと、今日は未来人に出会っていないことに気がついた。
あの群青を思い出そうとする。
透き通った、シャンプーともなんとも言えない香り。
蒼く見えるほど深く黒い髪。
言葉にすれば思い出せる気がするけど、まぶたの裏にあの黒っぽい青は浮かんでこなかった。
少し不安を感じて、私は両眼をつぶって、頭からお湯に沈み込んだ。
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