過去ログ - 【ミリマス】モテないプロちゃんの救済技法
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2: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/02/14(火) 06:26:32.34 ID:+rctxQ9x0

 でもでも実は、それってまったくおーきな勘違い。

 だってプロちゃんはアイドル事務所のプロデューサー――だからプロちゃんって私は呼んでるワケだけど――
 蜜を吸うために花に群がる蝶もかくやと、女の子たちが彼の周りに集まっているのはごく自然なことだったのです。
以下略



3: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/02/14(火) 06:29:04.01 ID:+rctxQ9x0

 ……そりゃ、日頃からプロちゃんは皆にたいして優しいよ? 

 どれだけ過密なスケジュールでも、暇を見てはレッスンしてる私たちのところにやって来て差し入れを置いてってくれたりさ。

以下略



4: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/02/14(火) 06:37:12.62 ID:+rctxQ9x0

 でもでもだけど、だからこそ! プロちゃんは女の子にモテちゃダメなのです! 
 ……う、うん? 違った。プロちゃんは女の子にモテちゃいないのだ!

 だってだって、あの人担当してるアイドル全員にそんな感じだもん。
以下略



5: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/02/14(火) 06:41:46.57 ID:+rctxQ9x0
===

 でもって、その、なんだー……私の持ってる鞄の中には、そんな日頃の感謝を込めた、特製手作りチョコがあるわけだけど。

 今日という日に限っては、朝から今までプロちゃんの周りに、いつでも誰かが一緒にいたワケね。
以下略



6: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/02/14(火) 06:46:42.10 ID:+rctxQ9x0

 だから、他の子と一緒に渡すのはパス。「茜もチョコをくれるのか? ありがとう」なんて風に、
 茜ちゃんを『その他大勢』と一括りにした感謝とスマイルだけじゃ、等価交換なんて成立しないって話だよ。

 その為にも彼が一人っきりになる瞬間というやつを、私はジッと待つしかなかったの。
以下略



7: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/02/14(火) 06:47:45.23 ID:+rctxQ9x0

「なんだ、茜じゃないか」

 案の定、プロちゃんはソコに居た。いつもみたいに自分のデスクに腰かけて、山積みの書類と格闘をしている最中だった。
 だけどいつもと違うのは、色とりどりにラッピングされた贈り物たちも、彼の前に山を作ってたこと。
以下略



8: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/02/14(火) 06:49:33.51 ID:+rctxQ9x0

「茜ちゃん? 茜ちゃんは、ちょっと忘れ物をね」

「なら、忘れ物持って早く帰りな。もう女の子がウロウロするには遅い時間だぞ」

以下略



9: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/02/14(火) 06:50:32.43 ID:+rctxQ9x0

「そ、そうだね。茜ちゃんってば可愛いから、暗がりで攫われちゃうかもしれないもんねー」なんて言いながら、心の中で深呼吸。

 とはいえ、当初予定していたプランA「忘れ物ってのは、チョコを渡すのを忘れてたの」作戦に関して言えば、
 この時点で発動するきっかけを潰されていて……こうなったならば仕方ない。
以下略



10: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/02/14(火) 06:53:50.51 ID:+rctxQ9x0

 私はプロちゃんが貰ったチョコの山を一瞥し「ところで、結構な数のチョコ貰ったんだね」と先制攻撃の第一射。

「ん? あぁ、まあな」とプロちゃんが反応を返したところで続けざまに
「これだけのチョコが貰えるなんて、プロデューサーしててよかったね、幸せモンだ。
以下略



11: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/02/14(火) 06:56:21.77 ID:+rctxQ9x0

「なら、茜はどうなんだ? お前ほど愛嬌があって可愛かったら、さぞ学校でもモテまくりなんだろーな」

 ここに来て、まさかの第三の選択肢。

以下略



12: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2017/02/14(火) 06:58:23.27 ID:+rctxQ9x0

「そんなモテてモテてモテまくりな茜ちゃんが、折角だからプロちゃんにチョコレートを上げちゃいます!
 このチョコを食べて茜ちゃんの人気っぷりを、少しはおすそ分けされるがいいだろう!」

「えー? でもなー、俺今でも結構モテてるしー」
以下略



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